中野さんは昨年9月、著作『トップスケーターのすごさがわかるフィギュアスケート』を発売し、以前はフジで解説の仕事もしていただけにもったいない。

 今回の平昌五輪のフィギュアスケート解説者はフジテレビでは高橋大輔、日本テレビでは荒川静香、テレビ朝日は織田信成がその座を獲得した。ソチ五輪に出場した村上佳菜子(23)はワイドショーに五輪コメンテーターとしてひっぱりだこだ。

「冬季五輪ということでは金メダルを取った荒川静香さんというのはぴったりだとは思います。織田信成さんは五輪で7位、村上佳菜子さんは入賞もできませんでしたが、キャラクターがおもしろいので解説力というよりはタレント性で起用されてますね」(上智大学の碓井広義教授)

 一方、安藤美姫(30)はSNSでの情報発信を駆使。ツイッターで羽生結弦選手らの演技を詳しく解説。今回の平昌で争奪戦があったのに、姿が見られなかった浅田真央はどうか。

「浅田さんはご本人が解説者として話をする自信がないということをどこかで話していた。非常に賢いなと思います。一流の競技者=一流の解説者ならず。コメント力が必要なのです」(同)

(本誌・上田耕司)

週刊朝日  2018年3月2日号

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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