「実は、同じフィルターでも目の粗さが全然違う。HEPAフィルターは目が細かく、花粉をしっかりキャッチしてくれる。掃除機だけでなく、空気清浄機を買う際も、このフィルターかこれと同じ性能を持つフィルターが使われている製品を選んでください」(同)

 花粉が舞うこれからの時期の悩みの一つが、外に洗濯物を干せないこと。そんなときに便利なのは除湿機だ。最近では、梅雨の日のジメジメを解消するときはエアコンを使うため、多くの除湿機は“衣類乾燥除湿機”と謳っている。除湿機のなかで、藤山さんがオススメするのは三菱電機のサラリ。

「ムーブアイという赤外線センサーが搭載されていて、湿っている衣類を狙って風を送ることができる。効率がよいので、ワイシャツなら30分ほどで乾きます」(同)

 さらに、銀イオン抗アレルフィルターとプラチナ抗菌フィルターなので、吸った空気から花粉を除去し、きれいな空気を吹き出してくれる。ちなみに、洗濯物の室内干しなら、エアコンの洗濯乾燥機能を使えばいいのでは? と思う人もいるだろう。だが、多くの家庭では洗濯物はカーテンレールにかけている。エアコンを運転してもさっぱり風が当たらず、洗濯物が乾きにくいのだ。

 布団掃除機も気になるが、「最近はどのメーカーの最上位モデルの掃除機にも、布団用ブラシが付いている」(同)とのこと。また、複数のメーカーの掃除機に合わせた布団専用ブラシも販売されているので、あえて布団掃除機を買わずとも、それらを利用するだけで十分とのことだ。

 花粉対策には“花粉家電”。うまく活用しつつ、快適にスギ・ヒノキシーズンを乗り越えたいところだ。なお、今回紹介した家電の機能は、主に製品の上位モデルに搭載されている。上手に買い物をしようと思ったら、やはり家電量販店などの販売員に聞くのが一番だ。(本誌・山内リカ)

週刊朝日 2018年2月16日号