木村庄之助が選ぶ「昭和~平成」なつかしの大相撲名勝負トップ10<前編> (3/6) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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木村庄之助が選ぶ「昭和~平成」なつかしの大相撲名勝負トップ10<前編>

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和田靜香週刊朝日

朝青龍復活の2008年初場所千秋楽。白鵬が上手投げで優勝を決める(c)朝日新聞社

朝青龍復活の2008年初場所千秋楽。白鵬が上手投げで優勝を決める(c)朝日新聞社

【2位】大鵬×柏戸/昭和35年初場所

 栃若時代と入れ替わりに「柏鵬」時代が始まるんですね。柏戸は小結に上がっていて、大鵬は新入幕で日の出の勢い。入門当時から大物になると言われ、トントン拍子で上がってまだ19歳。大銀杏も初々しく、色白で男前でしたね。

 柏戸は一気に持っていく速攻型の剛の相撲で、大鵬は柔の相撲でした。この一番は柏戸の速攻が生きて、一気に寄って土俵際で下手出し投げで柏戸が勝ったんです。柏戸は自分の一門の関取だから、さすが兄弟子、この世界の先輩だって誇らしく思いましたね。

【3位】白鵬×朝青龍/平成20年初場所

 朝青龍がサッカー騒動で謹慎、その後の復帰の場所です。横綱は巡業で午前10時ぐらいに場所入りするのに、午前7時前には軽い稽古をして支度部屋に戻ってたんです。目が合って、「親方、元気ですか」と朝青龍が言う。「そっちこそ大丈夫かい」と聞くと、「え、おかげさまで」と頭を下げた。立行司(行司の最高格)は親方と呼ばれます。朝青龍の身体は締まっていて、稽古しているのがわかりました。そんなことがあっての初場所、千秋楽。私が裁いた一番です。朝青龍が土俵に上がると、地鳴りのようなブーイングが巻き起こりました。そして物語は最初の仕切りからです。パッと見た瞬間、朝青龍の目の輝きが違う。私も長年やってるから、力士の目を見ればわかります。異様な雰囲気で「行くぞ」と目に力がこもっている。


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