木村庄之助が選ぶ「昭和~平成」なつかしの大相撲名勝負トップ10<前編> (2/6) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)
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木村庄之助が選ぶ「昭和~平成」なつかしの大相撲名勝負トップ10<前編>

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和田靜香週刊朝日

朝青龍復活の2008年初場所千秋楽。白鵬が上手投げで優勝を決める(c)朝日新聞社

朝青龍復活の2008年初場所千秋楽。白鵬が上手投げで優勝を決める(c)朝日新聞社

【1位】栃錦×若乃花/昭和35年大阪場所

 栃錦に衰えが見えた「栃若時代」の最後の頃です。千秋楽の一番、若乃花の引きつけが強く、栃錦がまわしを切りに行ったら、その瞬間に身体が浮いちゃって。寄り切られて栃錦の負け。世間では「全勝横綱同士の世紀の決戦」と言われていたようですが、私は栃錦が小学校(東京都江戸川区立下小岩小学校)の大先輩で可愛がってもらってたんで、悔しかった。中学1年で式守勝治として入門して4年目のことでした。

 当時「横綱にサインをお願いしてこいと兄弟子に言いつけられました」と栃錦関の所へ行くと、付け人に「ダメダメ、あっち行け」って門前払い。すると横綱が「おい、こっち来いよ」と、人懐っこい笑顔で快く応じてくれてねぇ。

 でも、この一番に負けて栃錦は翌場所に引退しちゃいました。一方の若乃花は昭和37年5月場所まで横綱を張りました。足腰が強靱で土俵に根っこが生えてる感じ。ぐぐっと押しても、足だけが動かない。

 振り返ると、栃若時代とは、日本の高度成長期の入り口の頃でしたよね。社会のエンジンがかかり出し、給料は右肩上がりで、世の中は景気が良くなる匂いがする。栃若で相撲人気も上がり、世の中も落ち着いてきた頃の一番です。


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