取捨選択に迷ったら、「物に対する価値観をガラッと変える」(伊藤さん)ことが大事だ。では、首都圏で年間約100件のセミナーを開催し、約1500軒の整理収納に立ち会う伊藤さんに、片づけがうまくいくコツを伝授していただこう。

 たとえば4人家族の場合、家の中に約6千個の物があるという。物が多い家だと約1万個にまで膨れ上がるそうだ。

「家の中をイメージしていただいて、自分の物をまず100個あげられますか。スラスラと出てくることはあまりないのではないでしょうか」(同)

 すぐに思い浮かばない物は不要かもしれない。残しておけば、家の中は片づかない。物が散乱していれば、つまずく危険があるし、捜し物が増えるといった面倒も起きる。物が多すぎると、自身が亡くなったときに残された家族が処分費用を負担することにもなる。

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