日本の薬は少ない!? 中国で漢方薬がたくさん処方されるワケ (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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日本の薬は少ない!? 中国で漢方薬がたくさん処方されるワケ

連載「貝原益軒 養生訓」

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帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「死を生きる」(朝日新聞出版)など多数の著書がある

帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「死を生きる」(朝日新聞出版)など多数の著書がある

中国と日本では薬の量が違う(※写真はイメージ)

中国と日本では薬の量が違う(※写真はイメージ)

 西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱する帯津良一(おびつ・りょういち)氏。帯津氏が、貝原益軒の『養生訓』を元に自身の“養生訓”を明かす。

*  *  *
【貝原益軒養生訓】(巻第七の11)
中夏(ちゅうか)の人、煎湯の水を用る事少く、
薬一服は大なれば、煎汁甚濃(せんじゅうはなはだこく)して、薬力つよく、
病を治する事早しと云(いう)。然るに日本の薬、如(レ点)此小服なるのは何ぞや。

 養生訓で益軒は中国と日本では薬の量が違うことについて触れ、それは何故なのかを考察しています。

「(日本では)一般に医者の薬は1回が6、7分から1匁(もんめ・3.75グラム)である。1匁より多いのは珍しい。ところが中国の薬は医書によると1回が3匁から10匁になっている」(巻第7の11)というのです。

 これは実は、現在でも同様で私自身が実感しています。中国の病院で、診療のあとに薬局から出てくる患者さんを見ると、漢方薬の大包みを抱えている人が多いのです。

 また、中国で中医学の診療を受け、その処方せんを私の病院に持って来る人がいます。それを見るたびに彼我の差を感じます。生薬の種類が多いのはもちろんですが、1回分の量が違うのです。日本で日常的に処方している量の2倍から3倍。まあ、益軒の時代には2、3倍どころではなかったようですが。

 益軒は中国と較べて、日本ではなぜ薬の量が少ないかについて、三つの理由をあげています。

 中国の人は日本人よりも生まれつき体質が健やかで胃腸が強いために、飲食の量が多い。肉類も多く食べる。それに対して日本人は生まれつき体質が薄弱で、胃腸が弱くて食が少ない。だから薬の量が少ない。


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