“サラリーマンすごろく”の上がりではなく…「役員報酬」の決め方 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

“サラリーマンすごろく”の上がりではなく…「役員報酬」の決め方

このエントリーをはてなブックマークに追加
週刊朝日#企業
日本人経営者の報酬額推移

日本人経営者の報酬額推移

 東京商工リサーチの集計によると、対象とした2017年3月期決算の2426社のうち、1億円以上の役員がいた企業は221社。前年の414人から457人に増え、過去最多という結果になった。高額役員報酬が増加する一方で、役員報酬自体に改革も起きている。

「日本企業の役員報酬は長年、固定報酬と退職慰労金を中心に構成されてきました。しかし、海外投資家が増えるにつれ、退職慰労金は『不透明』との声も出て00年代以降に廃止する企業が増えました。近年は固定報酬と業績連動報酬をどう組み合わせるかに、企業の関心が集まっています」

 そう話すのは、役員報酬に詳しい大和総研主任コンサルタントの吉川英徳氏。短期業績に応じた賞与ではなく、中長期の企業価値に連動する報酬として、役員に自社の株式を与える株式報酬が企業に広がっているという。

 株価の下落も上昇も株主と共有して意欲を高める、とのねらいがある。税制優遇などの法整備が近年進んでいることも、後押ししている。

 役員報酬制度を変える際、社内外からみた透明性や納得感をどう高めるか。そのしくみが重要になる。

「経営計画の数値目標などをもとに、業績に応じてどんな方針で支払うかの『報酬ポリシー』をつくって公表する企業や、社外役員らによる諮問委員会を設ける企業も増えています。制度改革を議論する際は、社外役員らから『なぜうちの会社は、今の報酬体系なのか』との議論が起こります」(吉川氏)

 日本企業の役員報酬はかつて、従業員給与の延長線上として設計されてきた。いわば、“サラリーマンすごろく”のゴールとしての金額算定。

 例えば、社員の部長職だと1千万円、執行役員だと1500万円、取締役は2千万円、社長になると……といった具合だ。

 しかし、この考え方が通用するのは社員が出世して経営者になる企業。今や国内外のプロ経営者が、会社を渡り歩く時代になった。

 そこで、同業他社や海外企業の水準と比べ、報酬を決める企業が増えている。結果として、グローバル企業を中心に役員報酬水準が近年底上げされてきた。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

関連記事関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加
あわせて読みたい あわせて読みたい