ナイキやアディダスなどスポーツメーカー、エプソン、ソニーのような電機大手も参入。活動量計だけを専門的に扱う企業も出てきた。

 価格は5千~2万円が相場で、歩数や移動距離、活動時間、消費カロリーなどの機能がつく。睡眠時間や眠りの深さを測れるもののほか、最新モデルには、内蔵の光センサーで心拍や脈拍を計測できるものもある。時刻が掲示されているタイプなら、時計として使うことも可能だ。

「心拍が計測できるものは、他より正確に消費カロリーや運動量がわかるので、しっかり運動したい人向けです。日常生活にプラスアルファで体を動かしたい人であれば、心拍機能のない、少し安めのものでもいいと思います」(前出・大野さん)

 意外と見過ごしがちだが重要なのが、防水と“バッテリーのもち”だ。

 まず防水。現在販売されている活動量計のほとんどが防水仕様になっているが、性能にはバラツキがある。前出の鈴木さんは、「防水と書いてあったので、風呂に入れてボタンを押したら水が入ってきて壊れた。その活動量計は水中に入れてもいいけれど、操作はできないタイプでした」と笑う。

 バッテリーは専用の充電器が必要なものと、ボタン電池を使うものがある。前者は1回の充電で1週間ぐらいもつことが多く、電池のほうは半年ほどもつ。

 活動量計の本来の機能からはそれるが、記者が気に入ったのは通知機能。スマホの電話が鳴ったり、メールの着信があったりしたときに、それをバイブレーションなどで通知してくれる。エプソンのPULSENSEシリーズやPOLARのPOLAR LOOP2、Misfit WearablesのSHINE2などに搭載されている。

 ソニーモバイルコミュニケーションズのSmartBandTalkには、通話機能もつく。

 現在出ている活動量計の多くは、専用のアプリケーションでスマホやパソコンに連動させている。

「日々の活動をアプリで時系列に確認することで、今日はいつもより動いた、今日は動いていないといったことがわかる。モチベーションも上がります。IDとパスワードがわかれば、ご両親の活動量を子供が自身のパソコンやスマホで見ることもでき、見守りにも役立ちます」(鈴木さん)

(本誌・長倉克枝、山内リカ)

週刊朝日  2016年4月15日号より抜粋