西武・西口が引退 東尾修「器用だったら200勝できたのでは」

ときどきビーンボール

東尾修

2015/11/28 07:00

引退セレモニーを終え、チームメートの花道を歩いてグラウンドを去る西武の西口 (c)朝日新聞社
引退セレモニーを終え、チームメートの花道を歩いてグラウンドを去る西武の西口 (c)朝日新聞社

 西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、今季限りで現役を引退した西武・西口文也選手にこうエールを送る。

*  *  *
 西武の投手として活躍し、今季で引退した西口文也が、球団の編成部に所属して第二の人生のスタートを切った。今後、日本の独立リーグや、台湾、中国、豪州などを単身で視察し、練習法や指導法を学ぶ。要望に応じて指導もするという。いわば個人事業主でもある選手の立場とは違い、人に教えたり、相手の目線で物事を考えたりする必要も出てくる。難しい面もあるが、応援していきたい。

 西口とは、長い付き合いになったな。私が監督に就任した1995年が入団1年目だった。その年に米国の独立リーグ「ノーザンリーグ」のスーシティ・エクスプローラーズに留学させたが、1年で呼び戻した。キャンプで鍛えようとしたが、驚くほどに細かった。当時の森繁和投手コーチが西口の食事につきっきりで、詰め込ませていたのを思い出すよ。

 実に特徴のある右腕だった。プレート上では、軸足である右足を三塁側にセットし、踏み込んだ左足をさらに三塁方向にクロスさせ、体のひねりで外角低めに制球する。スライダーは縦に落ちて空振りも取れる。本当に安定感抜群だった。

 松坂大輔(現ソフトバンク)が99年に鳴り物入りで入団したが、当時はブルペンで見比べても、球威、キレ、制球力、どれをとっても西口が上だった。初めて大輔に開幕投手を任せた00年。西口に開幕日とは違う登板日を伝えると、「わかりました」とすべてをのみ込んでくれた。文句も言わず、黙々と与えられた試合で結果を残す。私と同じ和歌山県の出身。言葉をはさまなくても、信頼して起用していた。

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