夏といえば大学のオープンキャンパスの時期でもある。だが、佐藤さんは「第1志望だけでいい」。モチベーションのアップにはなるだろうけれど、見なくても問題はないと言う。

「子どもの勉強をサポートすることを、親がためらったり遠慮したりする必要は一切ない」

 と、佐藤さんは言い切る。ただし、受験期になって突然、「勉強しなさい!」と言っても、子どもにとってはうっとうしいだけ。反発されて当然だ。受験期は、それまでの親子関係が問われる時期でもある。

「子どもの好物を作ってあげるのもいいでしょう。思春期の難しい時期でも、好きなメニューが食卓に並んでいれば、『お母さんは応援してくれているんだ』と気持ちが伝わるはずです」

 受験は家族みんなで応援して乗り切るもの、というのが佐藤家の方針。受験生が一人でもいたら盆も正月もない。家族旅行は春休みまでおあずけだ。

■受験期の子どもと過ごす5つの心得
1.受験は家族一丸で取り組む。受験生がいたら盆も正月もナシ。
2.勉強机をリビングに置くなどし、勉強を生活の一部に。
3.成績が良いときも悪いときも、親はテンションを一定に保つ。
4.マルつけやコピーなど、親ができることは親がやる。
5.子どもが好きな料理を作り、応援の気持ちを伝える。

週刊朝日 2015年8月14日号から抜粋