役柄によって窪田正孝のイメージは変幻自在だ。
連続テレビ小説「花子とアン」では、ヒロインに恋心を寄せる幼なじみを佇まいで表現し、映画「ST 赤と白の捜査ファイル」では他人とほとんど話さない青年に、視線やしぐさでなりきる。
「監督の求める役に応えたいと思っています。それができないと、この仕事は成立しないので」
9年前に映画化され、大ヒットした「デスノート」がドラマ化され、主人公の夜神月(やがみライト)を演じる。
「プレッシャーでした。(映画版の藤原)竜也さんだからできるカラーが強くて。でも、今回は原作と違うオリジナルの要素もある。新しい『デスノート』にしたいですね」
特に目力を意識したという。「力を入れすぎて、撮影が終わった後は目が充血します(笑)」
若手演技派俳優として評価されるが、決して満足しない。
「もっとできたんじゃないか、といつも思う。だからこそ、役者として生きていきたい」
※週刊朝日 2015年7月17日号