食い物にされる認知症患者 悪用される成年後見制度 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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食い物にされる認知症患者 悪用される成年後見制度

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「ばあちゃんに、こんなことができるはずがない」

 神奈川県相模原市の40歳代の男性は今年2月、97歳で亡くなった祖母の公正証書遺言があることを知った。作成されたのは2011年7月。そして、その内容を知って愕然とした。全財産を男性の一つ年下の妹に相続させると書かれていたのだ。

 男性の両親は20年ほど前に離婚し、妹とともに母の実家で祖母と暮らしてきた。母は13年9月、病気で亡くなり、相続人は男性と妹だけ。仕事は忙しかったが、祖母と同居しながら、普通の交流はしてきたはずだった。それなのに、自宅に加え、隣接する土地に所有しているアパート2棟、預貯金などすべてが妹へ渡ることになった。

 しかも、妹は、男性に知らせることなく、祖母と養子縁組をしていた。男性が遺言書のあるなしにかかわらず遺産を相続できる最低限の割合(遺留分)も、4分の1から8分の1に下がってしまっていた。

「絶対に許せないです」

 男性は遺言書の無効を求め、近く訴訟を起こすつもりだ。憤りの最大の理由は、祖母が認知症だったことにある。言動がおかしくなりはじめたのは亡くなる10年ほど前。食事は、ヘルパーらに手伝ってもらいながら、なんとか自分でできるものの、徘徊に加え、身近な人の顔さえわからなくなっていた。自宅に遊びに来た男性の友人を、男性だと思い込んだまま延々と話しかけたり、長い付き合いのはずの出入り業者がわからなくなったり。公正証書遺言が作成されたころには、症状はかなり進行していたという。


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