患者数500万人 便を漏らしてしまう「便失禁」って何? (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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患者数500万人 便を漏らしてしまう「便失禁」って何?

週刊朝日#健康

 福島県在住で会社員の吉川早苗さん(仮名・59歳)は数年前から便意をもよおすたびに我慢ができなくなり、便を漏らしてしまう症状(便失禁)に悩んでいた。徐々に生活にも支障をきたし始めたため、2014年1月ごろ、インターネットで調べ、指扇病院排便機能センター長の味村俊樹医師のもとを訪ねた。

 便失禁とは自分の意思に反して便が漏れる症状を指し、味村医師らの調査によると、日本では推定約500万人が悩んでいるとされる。男女比では女性のほうが多く、高齢者を中心に若者から高齢者まで幅広く患者がいる病気だ。また、多くの患者が「恥ずかしい」などの理由から、家族にも相談することができずに一人で悩んでいる場合が多いという。

 味村医師はこう話す。

「便失禁の場合、命にかかわるという病気ではありませんが、外出先で便が漏れる恐怖などから一切、外に出られなくなる人もいるほどです。また、国内の治療ガイドラインもできていないため、全国的にも便失禁を診療できる病院、医師は少ないのが現状です」

 そんな生活の質を著しく損なう便失禁は、切迫性と漏出性の二つのタイプに大別される。

 切迫性の便失禁は、便意を感じてもトイレに行くまでに我慢ができずに便が漏れてしまうタイプ。肛門を締める筋肉である外肛門括約筋が出産などで損傷していたり、括約筋自体の機能が低下していたりするのが原因だ。

 一方、漏出性は切迫感はないが、自分でも便意に気づかないうちに漏れてしまうタイプ。意識しないでも肛門を締める役割を持つ内肛門括約筋が加齢などで弱ることが主な原因とされる。また、切迫性と漏出性を併せ持った混合型というのもある。


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