「9歳のころがカギ」 自分の子どもを「理系」にする方法 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「9歳のころがカギ」 自分の子どもを「理系」にする方法

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サイエンスの発想法

上杉志成著

978-4396614911

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「理系」が人気だ。就職に役立つ専門知識が学べると考える受験生や親も増えている。物理学、化学、医学部門で相次ぐ日本人のノーベル賞受賞も人気を後押しする。では、理系が得意な「理系脳」はどう育てればいいのだろう。取材してみると、意外なポイントが見えてきた。

 実際に理系は就職にも有利だ。旺文社が2013年10月、全国736の国公私立大学のデータを集計したところ、卒業者に占める進路決定者(就職者+大学院進学者)の割合は、文系学部よりも理系学部が約10ポイントも高いという結果に。

 教育情報会社「大学通信」(東京都千代田区)の安田賢治常務取締役は、

「景気が悪くなると就職に直結しやすい理系学部の人気が上がる。08年のリーマンショック以降、受験生の増加は顕著です」

 医学部は難関だが、薬学部や看護学部もある。理工学部系は苦手意識が強くても、農学部であればなじみやすい人もいるだろう。

「注目は農学部。食品メーカー、バイオ系の研究部門を持つ企業もあるし、農業系の人材を必要とする市町村には、公務員としての就職もある」(安田さん)

 文部科学省も理系脳を育てることに力を入れる。世界の高校生らが競う「国際科学オリンピック」(生物学、数学、化学、物理、情報、地学、地理の計7部門)。日本勢は毎年、ほぼ全部門でメダルを獲得するなど好成績をあげているが、同省は「将来のノーベル賞受賞者が生まれることを期待して」、東京五輪がある2020年前後の国内開催(生物学、地学、情報、物理の4部門)を決定した。

 今年も4分野でメダリストを輩出した筑波大学附属駒場高校(東京都世田谷区)。化学部顧問の梶山正明教諭は、

「座学ではなく、積極的に実験を行い、何事も生徒自身に経験させている。自ら疑問を見つけ、考えることで、研究に対するモチベーションも上がっていく」

 科学五輪も筑波大附属駒場高校も、成績優秀なエリートたちが集う場とはいえ、基本は「手を動かし、考える」。

 これを応用すれば、家庭でも理系脳を育てることができるはず。京都府内の理科を専門とするある小学校教諭の男性は、

「生まれつき理系に興味がない子どもはいません。何の音? どんな味? 押したらどうなるの? 犬はなぜ吠えるの? なんでも聞いてきます。そのとき、親から理解のできる返事が返ってきたら、それがいつか子どもにとって得意な分野になっていきます」


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