親子鷹アスリートは思春期でも反抗しない? 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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親子鷹アスリートは思春期でも反抗しない?

連載「マルちゃんのぎりぎりフェアウエー」

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今後も親子鷹で突き進んでくださいっ!! (c)朝日新聞社 

今後も親子鷹で突き進んでくださいっ!! (c)朝日新聞社 

 父とともに練習を重ねWBCライトフライ級王者となった井上尚弥選手を見て、プロゴルファーの丸山茂樹氏もわが身を振り返る。

*  *  *
 日本のスポーツ界にまた一つ、すばらしい「親子鷹(おやこだか)物語」が生まれましたね。

 4月6 日、プロボクシングの井上尚弥選手(21)が、日本最速のプロ6戦目でWBCライトフライ級の王者に輝きました。

 彼のトレーナーを務めるのが、父親の真吾さん(42)。井上選手が小学校1年のとき、アマチュアボクサーだったお父さんに「ボクシングを教えて」と頼んだときから、親子鷹が始まったそうです。世界チャンピオンになった直後、リングの上で父が息子を肩車していました。あのときの真吾さんの何ともいえない表情、よかったですよねぇ。

 僕も親子鷹でやってきました。父は自営業でしたから時間的に都合がつきやすかったこともあり、僕が小学校から帰るころには帰宅していて、完全にマンツーマンで練習できました。

 ある時期からは自分の人生を棒に振っても、僕をゴルフの道で一人前にするという気持ちでやってくれていたみたいです。そんな人、なかなかいませんよね。心から感謝しています。

 僕が思春期になっても反抗一つせず、父と二人三脚でやってこられたのは、父への尊敬心と「この人は超えられないな」という思いが強かったからだと思います。振り返ってみると。

 頭がキレる人でした。あ、いまも健在なんで、過去形じゃなく現在形じゃないといけないですけど。僕の質問に対して、いつだって明確な答えを返してくれた。ゴルフ以前に人生の師匠ですね、父であり師匠でありながらも仲がよくて、僕は自分の思ったことを心の中にしまうことなく、父に相談できました。

 僕はまだ現役選手ですし、一人息子の奨王(ショーン・14)は米ロサンゼルスの自宅住まいで、ゴルフを頑張ってます。じっくり一緒に過ごせるのはゴルフのオフシーズンだけ。だから、離れているときも毎日必ず電話で話すようにしてます。だんだん反抗期に入ってきてるのも実感しますけど、本気で何かに取り組んでる子って結構、その道から外れていったりしないんです。その点は安心してますね。

 話は変わりまして、いよいよ4月17日から日本男子ツアー国内開幕戦、東建ホームメイトカップ(~20日、三重・東建多度CC名古屋)が始まります。今年もテレビ解説を担当させていただきます。

 今シーズンの最大のポイントとしては、石川遼も松山英樹もいないということなんですね。米ツアーから帰国してのスポット参戦はあるでしょうけど、それはそれ。若きスーパスターを欠くことで、かなり影響があると思うんですね。

 どうしたらいいか? 特効薬はないんですね。個々のスキルアップはもちろんなんですけど、ギャラリーやスポンサーの方々、ひいてはゴルフ界に関わるすべての人に、魅力的なツアーとして映るかどうかなんですよね。

 自分たちの自然な姿で、どうスポーツマンらしいところを見せていくのか。見せ方が非常に大事になってくると思います。

 解説の仕事は2年目になります。僕の場合、正直言って選手に気を使う必要もないんで、その人に足りない部分をはっきり指摘していきます。厳しく、なおかつ明るく。いま、僕にできることをして、男子ツアーを盛り上げていきますよっ!

週刊朝日  2014年4月25日号


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丸山茂樹

丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表ヘッドコーチを務める

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