ドラフト会議「イバラの道」を歩み始めた金の卵たち 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ドラフト会議「イバラの道」を歩み始めた金の卵たち

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本誌・田中裕康週刊朝日

ドラフト直後に巨人のユニホームを着た菅野(右)と原監督 (c)朝日新聞社

ドラフト直後に巨人のユニホームを着た菅野(右)と原監督 (c)朝日新聞社

 プロ野球のドラフト会議が、10月25日に開かれた。今年特に注目されたのは次の3人の選手の行く末だった。春夏の甲子園、国体の「3冠」を獲得した大阪桐蔭高・藤浪晋太郎投手、巨人・原辰徳監督のおいっ子の東海大・菅野智之投手、メジャー挑戦を表明した160キロ右腕の花巻東高・大谷翔平投手だ。ドラフト結果は、それぞれの「イバラの道」を示すことになった。

 4球団が競合した藤浪投手の交渉権を引き当てたのは、「抽選12連敗中」の阪神だった。クジを引いた和田豊監督は両腕をあげてガッツポーズを決めた。スポーツライターの小関順二さんは、藤浪を「松坂大輔(現レッドソックス)を超える逸材」と絶賛するが、不安も口にする。

「阪神は高卒選手を子ども扱いし、最初はボールも握らせずに体作りばかりさせる傾向があります。力がある投手は高卒だろうが抜擢(ばってき)すべきだ。人気球団なので、関西マスコミの狂騒が予想されますが、藤浪は振り回されず、階段を一段一段上ってほしい」

 昨年、日本ハムに1位指名されながら入団拒否を貫いた菅野投手は、希望どおり相思相愛の巨人に一本釣りされたが、問題は、1年間というブランクの影響だ。野球ジャーナリストはこう見る。

「菅野本人は、『ケガで1年を棒に振る選手もいる。それに比べれば状態は悪くない』と強気です。実際、社会人相手の対外試合に登板するなど、相当な投げ込みをしてきた。ブランクの影響は限定的でしょう」

 ドラフト直前に「メジャー行き」を宣言した大谷投手は、日本ハムに強行単独指名された。すでに「(入団の)可能性はゼロ」と明言しているが、日本ハムの栗山英樹監督は、日本シリーズで「このチームでやりたいと思うような試合をする」とアピールしている。

 ドラフト指名を拒否して外国の球団と契約した場合、帰国しても3年間は日本の球団と契約できない。リスクを承知の上での決断なら、若者の夢を応援したくなる。

 それぞれの道を歩み始めた「金の卵」たち。無事巣立つことができるかは本人次第だ。

週刊朝日 2012年11月9日号


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