X氏が少なくとも5人の知人からそれぞれ数千万円単位のお金を出させたまま、昨秋から姿を消して連絡がつかないことは、「週刊朝日」2011年12月9日号で表沙汰になった。X氏は取材に対して、

「トラブルはすべて和解して解決した。妻とも円満にやっている」

 と話していたが、その後、愛知県在住の被害者がX氏に対する被害届を提出したことで、県警の捜査員が1月中旬から関係者への聴取に乗り出したのだ。

 だが、"疑惑"の対象はX氏のみにとどまらない。

 たとえば、2千数百万をだまし取られたと訴える福岡県在住の会社社長は、X氏ではなく高岡の母親が社長を務めるバニラポット社を相手取って損害賠償請求の訴訟を東京地裁に起こしている。

 会社社長の知人が語る。

「この会社社長はほかに被害者がいることも知らずに、"水"への出資を求められた。Xに早紀ちゃんと引き合わされ、手続きの段には早紀ちゃんの母親も同席したそうで、それで信用してしまったそうです」

 この"水"は、バニラポット社が高岡を広告塔にして宣伝・販売する「プラチナ入りの水」のことで、X氏が発案し、周囲から資金を集めて昨年7月に販売を始めたが、これもトラブルのもととなっている。

 事業に携わった関係者が、こう証言する。

「4千万円を出したという別の会社社長もいます。彼も、Xに早紀ちゃんと引き合わされて『高岡を使って媒体に出す。ミヤネ屋やスッキリ!!でPRさせる』とアピールされた。早紀ちゃんの母親も同席して契約の手続きをしたが、実際にはメディア露出はほとんどナシ。今も数十万本の在庫を抱え、販売を担うバニラポット社は事務所や倉庫の賃料を払わず、会社社長に渡すはずの売り上げも振り込んでいないそうです」

※週刊朝日 2012年3月2日号