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「北朝鮮」に関する記事一覧

自民党金丸氏がパイプ役? オウムと北朝鮮をつなぐ「金の延べ棒」疑惑
自民党金丸氏がパイプ役? オウムと北朝鮮をつなぐ「金の延べ棒」疑惑 特別手配犯の菊地直子容疑者、高橋克也容疑者の逮捕により、節目を迎えたオウム真理教事件。かつて、1989年8月の「宗教法人」認証を巡って、教団による政治家への働きかけがあったと、まことしやかに語られた。さらに、教団の覚醒剤密輸疑惑に絡み、教団と北朝鮮のパイプも指摘され、その二つの話が交わった点に、ある大物政治家が浮上した。
救う会・横田夫妻 成果の見えない拉致被害者調査に不満
救う会・横田夫妻 成果の見えない拉致被害者調査に不満 蓮池薫さんら、北朝鮮による拉致被害者5人が帰国して、この秋で10年がたつ。横田めぐみさん(拉致当時13)はいまだ帰ってこない。横田滋さん(79)と早紀江さん(76)夫妻が、日本政府への批判や北朝鮮への怒りを率直に語った。  これまで横田さん夫妻はたびたび政治による解決を訴える場の先頭に立ってきた。しかしいまは、 「政治家に利用されてきた」(早紀江さん)  との思いがあるという。早紀江さんは、講演会で地方に行った際、地元県議や市議らに次々と記念撮影を求められた。 「選挙の宣伝写真にするのでしょうが、そういう撮影会はものすごく嫌なんです。情けなくて」  でも、「写真を断ったら娘をよろしくと言えない」と自分に言い聞かせ、撮影に応じてきた。もちろん、政治家への批判は控えてきた。しかし、その心境に変化が起きている。  早紀江さんは、「安倍晋三さんが総理になったときは、それはもう期待しました。期待しすぎるくらいに。家族会のみんなが拍手を送って『安倍さんが何とかしてくれる、すごい光が差し込んだ』と」と振り返る。が、安倍氏は約1年で首相を辞任した。 「病気だったから仕方ないけれど、辞任を聞いて、グサッと刃物で刺されて傷つけられた気になった。少し腹が立ちました。期待が大きかった反動かもしれません」(早紀江さん)  今年は、「めぐみさん失踪から35年」でもある。その歳月を、幾度も期待し失望しながら夫妻は過ごしてきた。  早紀江さんは、「国は、もう少し時間がたてば、私たちがみな年をとって身動きできなくなって、拉致など忘れられると考えているのではないかとさえ思ってしまう」と打ち明ける一方で、希望を失うまいともする。 「一つひとつの積み重ねで、めぐみのことも細かいことまでわかった。いなくなったとき持っていたバドミントンラケットとか、連れていかれたばかりのころの写真とか、元気な孫のヘギョン(ウンギョン)ちゃんとか出てきた。動いて動いて、いろいろなことをお願いしたのが重なってそこまで来たのだから、活動が意味のないものとは思っていないです」
室井佑月氏 「ミサイル発射問題の政府の大騒ぎは国民向け」
室井佑月氏 「ミサイル発射問題の政府の大騒ぎは国民向け」 4月13日に発射された北朝鮮ミサイル。日本もパトリオット3を配備するなど、大きな騒ぎとなった。作家・室井佑月氏は放射能汚染問題での情報公開を引き合いに出し、今回は、政府の情報の出し方が不必要なほど国民に不安を与えていなかったか、とその報告内容や政府の姿勢に不信感を露わにした。
ジャーナリスト・辛坊氏 「地球が丸いから探知できなかった」という日本政府に喝!
ジャーナリスト・辛坊氏 「地球が丸いから探知できなかった」という日本政府に喝! 4月13日午前7時38分55秒に発射された北朝鮮ミサイル。韓国では7時57分に発射の速報が報じられたにもかかわらず、日本政府は8時3分に「発射を確認していない」と発表。その後、その理由を「日本からは地球の丸みの関係でミサイルがレーダーに映らなかったため」と説明した。そんな日本政府にジャーナリストの辛坊治郎氏は、政府の準備不足を指摘する。
田原総一朗氏 「北朝鮮ミサイル発射を日米は歓迎、最も困惑しているのは中国」
田原総一朗氏 「北朝鮮ミサイル発射を日米は歓迎、最も困惑しているのは中国」 4月13日朝、北朝鮮は「人工衛星」と称する長距離弾道ミサイルを発射したが、数分で空中分解を起こして海上に落下した。ジャーナリストの田原総一朗氏は、「誤解を恐れずに記せば」と前置きしたうえで、日本の防衛省は、ホンネではこのミサイル発射を歓迎していると言う。

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ミサイル発射予告の北朝鮮 「朝鮮戦争再開」の最悪シナリオも
ミサイル発射予告の北朝鮮 「朝鮮戦争再開」の最悪シナリオも 4月12日から16日の間に、「人工衛星」という名の長距離弾道ミサイルを発射されるといわれる北朝鮮。「コリア・レポート」編集長・辺真一氏は2通りの危険な"弾道シナリオ"を示した。  一つ目はミサイルを加速させる1段目ブースターの実際の弾道が少しでもずれて韓国の国土に近づいて落ちてくるケースだ。  この場合、韓国に駐留する米軍から迎撃される可能性が考えられる。2009年のテポドン発射前、米国のゲーツ国防長官(当時)は、「迎撃も辞さない」と北朝鮮を牽制。それに対し、今年1月に「(09年のミサイルが)仮に迎撃された場合、戦争する決意だった」と、金正恩の誕生日に放映された映像で、金正恩自身の言葉が紹介された。  結局、迎撃されることはなかったが、今回も迎撃すれば北朝鮮はいつでも「反撃」に転じる構えを取っているのだ。  二つ目のシナリオは国際政治上の駆け引きの"弾道"だ。ミサイルが撃ち落とされることなく、計画通りフィリピンの東海上に着水しても、米国は国連安保理で、北朝鮮の「海上封鎖」を求めてくるとみられている。 「海上封鎖」は"準戦争行為"に近く、さらに1953年に調印された朝鮮戦争休戦協定には、「海上封鎖をしてはならない」という条項が明記されており、実行されれば「休戦協定違反だ」と主張して反撃に転じることができる。  どちらにしろ北朝鮮のミサイル発射で、戦争へ向けて危機的状況が加速している。

特集special feature

    息子の「伝説」作りに戦争仕掛ける金正日
    息子の「伝説」作りに戦争仕掛ける金正日 北朝鮮の軍事的な動向は、公開されている情報(オープン・ソース・インテリジェンス)からも、ある程度は予測できる。  現在、金正日(キムジョンイル)総書記は自らの強固な権力基盤を、自分の健康状態が確かなうちに三男・金正恩(キムジョンウン)へ世襲させることを最優先させている。  年長者優先社会である北朝鮮で、27歳という若輩者に朝鮮人民軍大将の階級を与え、軍を指導する党中央軍事委員会副委員長に就けた以上、何より重要なことは、「金正恩は軍事の天才だ」という国内向けのレジェンド(伝説)を早急に確立することだ。  一見すると唐突で過激にみえる北朝鮮の行動は、すべてその目的のため、と考えると理解しやすい。  今回の砲撃事件につながる一連の流れは、昨年11月に北朝鮮と韓国の艦艇が黄海で衝突、銃撃戦となったことが発端となっている。その際、北方限界線(NLL)を越えて南下した北朝鮮の警備艇は、韓国軍の攻撃により大破し、沈没こそ免れたものの、ほうほうの体で逃げ帰るという醜態をさらした。  金正日は、この"敗戦"を重くみて、作戦責任者だった金明国(キムミョングク)総参謀部作戦局長を大将から上将に降格させている。  今年3月の韓国哨戒艦「天安」撃沈は、その報復であろう。主導したのは、金英徹(キムヨンチョル)軍偵察総局長(上将)とみられているが、当然ながら北朝鮮海軍中枢も、さらには金正日も承知しているはずである。  当時はまだ表舞台に出ていなかった金正恩が関与したのかどうかは定かでないが、おそらく軍内部では、「韓国軍にひと泡吹かせた大いなる壮挙」ということで、金正恩の伝説作りに利用されたはずだ。  哨戒艦撃沈事件直後の今年4月には、軍幹部およそ100人が一斉に昇進している。降格されていた前出の金明国が大将に復活したほか、李炳鉄(リビョンチョル)空軍司令官や鄭明道(チョンミョンド)海軍司令官らも大将に昇格した。海軍司令官の昇進は、哨戒艦撃沈を金正日が"軍の快挙"と高評価したことを裏づけている。  一方、それと同時に、金正日は軍の世代交代を急速に進めている。  対外強硬派の平壌防御司令官だった李英鎬(リヨンホ)上将を昨年2月、大将に昇格させるとともに総参謀長に抜擢。今年9月には早くも次帥に昇格させると、党政治局常務委員兼党中央軍事委員会副委員長という要職に就けた。67歳の李英鎬が、並み居る70代後半~80代の軍古参幹部をゴボウ抜きして、事実上の軍部トップに就任したのである。  今後、金正恩のレジェンド作りは、李英鎬を筆頭とする軍の新世代リーダーが担う。その主要メンバーは、いずれも9月に党中央軍事委員会に入っている。前出の李炳鉄・空軍司令官や鄭明道・海軍司令官、この9月に大将に昇格したばかりの崔富日(チェブイル)副総参謀長、さらに前出の金英徹・偵察総局長といった面々である。  ところが、彼ら"金正恩レジェンド特命チーム"に都合の悪い事態が起こってきた。哨戒艦撃沈事件の報復として、米国と韓国が挑発的な軍事演習を激化させたのである。このままやられっぱなしでは、"軍事の天才"金正恩大将のメンツは丸つぶれだ。  また、北朝鮮軍は、韓国の哨戒艦を撃沈したことは公式に認められないので、北朝鮮の一般国民に向けて、他になにか別の金正恩の"戦果"をアピールする必要があった。そのため、北朝鮮軍は報復のための計画をかなり入念に練ったものと思われる。  まず、(1)NLLを認めず、韓国の不法占拠であるとしつこく主張する(2)同海域で繰り返される韓国軍の訓練に警告を重ねて出す(3)警告を無視されると、同海域の海上に向かって砲撃する(8月9日)、などの手順を踏んだ。  今回の砲撃の際も、韓国軍が砲撃訓練を強行したら報復するとの警告文を同日朝に韓国側に送っている。あくまで「先に挑発したのは韓国側だ」との理屈で切り抜けられるように計算されているのである。  目的は金正恩のレジェンド作りなので、本格的な戦争に至らない程度に短期間で収束することが必要で、しかも米軍を巻き込まないこと、一定の確実なダメージを韓国側に与えられることなどの条件を勘案して、今回の作戦が選択されたという流れだろう。  朝鮮戦争休戦後はじめてとなった陸上への攻撃は、「輝ける金正恩大将」の功績を作るために仕組まれたものである。決して「対米交渉を睨んだ外交カード」などという「矮小」な目的のものではない。      * くろい・ぶんたろう 1963年生まれ。週刊誌編集者、月刊「軍事研究」記者、「ワールド・インテリジェンス」編集長などを経てジャーナリスト。著書に『北朝鮮に備える軍事学』(講談社+α新書)、編著に『自衛隊は北朝鮮に勝てるのか』(洋泉社MOOK)など

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