東京大学本郷キャンパスの赤門(c)朝日新聞社
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 日本を牽引するエリートを数多く輩出してきた東京大学。しかし、その内情を知っている人はあまり多くないだろう。東京大学で毎週学生新聞を発行している東京大学新聞社の学生記者が、外からは見えにくい東京大学の生の姿をお届けする。

新入生を対象にしたアンケート結果はこちら!

<来歴>
 東京大学新聞社では毎年、入学手続きの際に東大の新入生を対象にしたアンケート調査を行っている。受験や大学生活、進路への意識や社会問題への賛否などを聞く新入生アンケート。新入生3125人の92.0%に当たる2875人から回答を得たアンケートの結果を分析することで、東大生の人となりが見えてくる。(本文中の割合は小数第1位を四捨五入)

●男女比
 東大生の中で、女子学生は2割弱――そんな状況が、ここ10年以上続いている。最新の2019年度入学者の中で、女子学生の割合は18.7%だ。中でも、工学部に進学する人が多い理科I類では、女子学生はわずか10人に1人。女子学生が1人もいないクラスも珍しくない。一方で、文学部への進学者が多い文科III類では、およそ5人に2人が女子学生だ。

 東大は「20年までに女子学生比率30%」を目標に、地方出身の女子学生への家賃支援などさまざまな施策を打っているが、女子学生の人数が大幅に増える気配はない。

●出身地・出身高校
 新入生の出身高校を見ても、東大の特徴が浮かび上がる。過半数の52%が中高一貫の私立校出身で(高校からの入学者を含めない)、中高一貫でない公立高校の出身者は29%。伝統の進学校に男子校が多いことの現れか、男子校出身者も39%と多い。

(c)東京大学新聞社
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 出身高校の所在地は、東京都の1009人(35%)が最多。以下神奈川県(297人、10%)、兵庫県(146人、5%)と続く。進学校の灘高校、甲陽学院高校などを有する兵庫県が、人口の多い大阪府を抜いているのが目を引く。関東地方の高校出身者は、57%と過半数を占める。

●東大入学について
 東大入学を意識した時期は高校2年が27%で最多。高校1年が26%で続く。東大を志望した理由は「研究・教育の水準が高いから」が60%と最多で「入学後の進路選択の幅が広いから」(39%)、「将来の進路選択に有利だから」(35%)が続く。

(c)東京大学新聞社
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 実力以外で東大合格に必要なものを聞くと「周りの環境」が52%を占め、46%の「運」、40%の「保護者の経済力」が続く。「実力以外に必要なものはない」と答えた新入生が4%にとどまるのは、自らの環境に自覚的な学生が多いからだろうか。

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卒業後の希望進路は?