そばの実を使ったアツアツグラタン
そばの実を使ったアツアツグラタン

「食物繊維が取れるので、腸活のためにヨーグルトやサラダにかけて食べています」と言うのは、料理研究家の岸田夕子さん。

 かけているのは、炒った“そばの実”。そばの実はそば粉になる前のもので、そばの原料。最近では、スーパーや農産物直売所などでも売られているので、かわいい三角形でほんのり緑色の姿を見かけたことがある人も多いはず。

 薄い緑色なのは、外の殻を取った「抜き実」だから。殻がついたままだと、食すには向いていないため、抜き実を料理に使うのが一般的。

 岸田さんは、このそばの実を使ったレシピを『絶品 そばの実レシピ』にまとめて、30品以上のレシピを紹介している。

「そばの実を乾煎りして、密閉ビンに入れて保存。朝、ヨーグルトやサラダにふりかけて、気軽に食べています。お腹の調子が気になる方や便秘気味の方にはおすすめですよ。スープのクルトン代わりに入れてもいいですし、料理にも幅広く使えます」と岸田さん。

■日本が誇るスーパーフード!

 そばと言えば、長野の信州そば、岩手のわんこそば、島根の出雲そばが「日本三大そば」と呼ばれているが、収穫量では、実は長野県を抜いて断トツ1位が北海道

「秋は新そばの時期。北海道各地でさまざまなイベントが開催されますよ」と北海道庁の食関連産業室長の谷岡俊則さん。

 特にそばの実は、2017年にNHKの情報番組で取り上げられて以降、人気が沸騰。一時は売り場で品薄だったことも。

 そばの実がなぜそこまで人気か、というと……。そもそもそばには、ビタミンB群やポリフェノールの一種であるルチン、食物繊維が多く含まれている。特にそばの実は、そば粉に比べて食物繊維が豊富(精白米の約2.5倍)で、そばの栄養をまるまる摂取できるのも魅力。また、雑穀のなかでもクセがないので、食べやすい。日本が誇るスーパーフードと言ってもよいのではないだろうか。

■そばの実の手軽でおいしい食べ方

 北海道では、「そばの実ご飯」として食べられることも多く、作り方は以下の通り。

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