※写真はイメージです(写真/Getty Images)
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 かき氷のおいしい季節がやってきた。昔と比べて昨今はかき氷のバリエーションも増え、選ぶことさえ楽しい。しかし、食べ過ぎて太ってしまうのは避けたいところ。アイスクリームとの違いや、太りにくい食べ方などを管理栄養士に聞いてみた。

【図版】乳成分量によってアイスは4つに分類される アイスの分類と乳固形分

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 お祭りや縁日の屋台で買うかき氷は、アイスクリームに比べて太りにくい印象があるが、近年流行している、白玉・小豆・練乳・ホイップクリームなどがトッピングされているドルチェ系かき氷となると話が違ってくる。聖隷健康サポートセンターShizuokaの管理栄養士の前田綾乃氏は、「いまはやりのかき氷は、かつてのかき氷とは別物だと認識したほうがいい」と指摘する。

管理栄養士の前田綾乃氏(写真提供:聖隷健康サポートセンターShizuoka)
管理栄養士の前田綾乃氏(写真提供:聖隷健康サポートセンターShizuoka)

「縁日などで見る昭和時代の『ザ・かき氷』は、削った氷にシロップをかけただけなので、摂取エネルギーはシロップの量に比例します。市販されているシロップのみのかき氷のほとんどが100 kcal以下です」

 しかし、最近のはやりのかき氷はトッピングも豊富で、氷自体が牛乳や果汁などのかき氷もある。そのため、「かき氷は太りにくい」のはもちろん「かき氷はアイスクリームよりも太らない」とは言い切れなくなっているのだ。

■昭和のかき氷がアイスクリームより太らないワケ

 かき氷に比べてアイスクリーム類のほうが太りやすい理由は、乳脂肪量に関係していると前田氏は言う。

「アイスクリーム類は乳成分量によって、アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイスの3種類に分類されます。かき氷はこの分類には当てはまらず、乳固形分がほとんどない氷菓に含まれます」

 食べる量によっても変わるが、含まれている乳脂肪量が高ければ高いほどエネルギーは高くなるのだという。

 ミルク感の強い濃厚な味わいを楽しめるものが、最上位のアイスクリーム。続くアイスミルクにはさっぱりとした味わいのものが多い。ラクトアイスにはさっぱりとした味わいに加えて、氷の粒感が感じられるものもあり、氷菓にはかき氷やシャーベットが当てはまる。

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エネルギーが100kcalを超えるものも