就任5年目で開幕前は優勝を口にしていた伊東勤監督も、37試合目で自力V消滅という惨状に、「こんなに打てないことは、記憶にない」と危機感を抱き、本拠地の試合後に室内練習場で特打ちを実施、5月にサントス、6月にペーニャを緊急補強したが、効果は上がらなかった。

 最終的にチーム打率は.233まで持ち直したものの、球団ワーストの87敗で最下位転落。伊東監督も「歴史的にこれだけ負けつづけて、ファンを失望させてしまった」と引責辞任した。(文・久保田龍雄)

●プロフィール
久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新刊は電子書籍プロ野球B級ニュース事件簿2021」(野球文明叢書)。

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久保田龍雄

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久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。

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