そして、「LIVゴルフ」の引き抜きは松山英樹にも触手が伸びているようだ。噂によると、PGAツアーからの“移籍金”は3億ドル~4億ドル(約398億円~531億円)までと幅があるが、これは、ミケルソンたちを大きく上回る金額。本人も「(LIVゴルフは)興味がないわけじゃない」と語るなど、移籍を完全否定しておらず、今後の松山の動向も気になるところだ。

 さらに、この数日でまた新たなビッグニュースが飛び込んできた。マスターズ2勝のバッバ・ワトソン(米)の「LIVゴルフ」入りが明らかになった。これは「LIVゴルフ」の公式YouTubeチャンネルの第3戦配信中に発表されたこと。5月に膝の手術を受けて現在リハビリ中であるワトソンの参戦自体は2023年からとなるようだが、米国メディアなどによると、気になる“移籍金”は5000万ドル(約66億円)以上とされており、新リーグによるメガディールの勢いは全く衰えていないようだ。

 そんな「LIVゴルフ」は、2023年のリーグ戦を14試合、賞金総額4億500万ドル(約538億円)で実施すると発表。48選手が12チームに分かれる今年のフォーマットに変更はないようだが、規模の拡大をアピールした。

 一方、怒涛の引き抜きに遭っているPGAツアーは、7月1日に2022-23シーズンの日程を発表し、賞金総額をツアー史上最高の4億1500万ドル(約551億円)にするとした。招待トーナメント8試合で大幅な増額となったことが賞金アップの要因で、これは続々プレーヤーが流れる「LIVゴルフ」への対抗策。世界最高峰のツアーがマネーゲームに乗ってきた形だ。

 果たして、松山の噂は真実となるのか? 現在参戦する谷原、木下稜介、香妻陣一朗、稲森佑貴の日本勢はどうなるのか? 別の日本人プロの参戦は? サウジアラビアのオイルマネーを背景に、ゴルフ界は今、大きな地殻変動が起きている。