2.貧血の予防・改善

 鉄分の含有量が多く、鉄分の吸収を高めるビタミンCも豊富に含みます。クロロフィルには、浄血や造血作用が認められています。

3.動脈硬化の予防・改善

 血液をきれいにすることが得意で、血管壁を強化するフラボノイドを含み、血流をスムーズにして動脈硬化を予防・改善します。

4.デトックス

 利尿作用をもつフィトステロールが体内の老廃物の排出を助けます。前立腺肥大による男性の排尿障害の改善にも効果を発揮します。

5.健康維持・エイジングケア

 高い抗酸化作用をもつビタミンCや各種のポリフェノールを含み、免疫力アップ、生活習慣病予防、美肌づくりなど、日々の健康維持やエイジングケアに役立ちます。

ネトルの棘にアレルギー成分が !?

 ネトルの名前は英語の「needle(針)」と同じ語源で、和名のイラクサも漢字では「刺草」と書きます。その名の通り、ネトルの葉や茎は細かい棘に覆われ、肌の弱い人などは触れるとピリピリとした痛みを感じる場合もあるそうです。これは棘にヒスタミンやアセチルコリンなどの発痛成分が含まれているためです。

 ヒスタミンは鼻づまりや目のかゆみといったアレルギー症状を引き起こす物質として知られているため、花粉症の人がネトルを摂るのはかえって逆効果では?と思われるのではないでしょうか。これは微量のヒスタミンを長期間摂取することで、体が慣れてアレルギー反応が和らぐことを期待したもので、実際の花粉症の治療でも「減感作療法」といって、体内に時間をかけて微量のアレルゲン(抗体)を投与し、体をアレルゲンに慣らしてアレルギー症状を和らげる治療法がありますが、それに似ていますね。

※乳幼児、妊娠中・授乳中の方、服薬中の方は、医師のアドバイスを受けてから使用してください。

監修/木村正典(きむら・まさのり)先生
日本メディカルハーブ協会理事。(株)グリーン・ワイズ。博士(農学)。ハーブの栽培や精油分泌組織の観察に長く携わると共に、都市での園芸の役割について研究。著書に『有機栽培もOK!プランター菜園のすべて』(NHK出版)など多数。

監修/木村正典先生
監修/木村正典先生

日本メディカルハーブ協会HP
※本記事は、日本メディカルハーブ協会HPの記事を一部改変して掲載しています