しかも2020年からはサウジアラビアが総賞金2000万米ドル(約22億円)のサウジカップ(ダート1800m)や同250万米ドル(約2.8億円)のレッドシーターフハンデキャップ(芝3000m)などの各レースを取り揃えての国際競走を2月に実施。欧州の秋シーズンやBC終了後は休養に入ってサウジ遠征に備える陣営も増えてきた。

 JRAもただ手をこまねいているだけではなく、来年からは優勝賞金を現在の3億円から4億円に増額したほか、今年からはジャパンカップ当日に国際競走の条件戦を新設して来日意欲を上げようと試みている。

 だが結果的に今年のジャパンカップには3頭が参戦するが、うち2頭は日本人馬主が共同所有している馬であるように、期待していた効果が出ているとは言い難い。ジャパンカップが国際競走として生き残るためには、開催時期の見直しなどを含めた抜本的な改革が必要なのかもしれない。(文・杉山貴宏)