大谷のMVPを祝福するのはファンだけに限らない。現役やOBのメジャーリーガーがSNSで、大谷を称えるコメントを相次いで投稿した。同僚のトラウトは、球団のSNSでは動画で賛辞を述べ、自身のアカウントでは、「チームメートとして、あなたが何を達成したかを目の当たりにできたことは特別なことだった。あなたは今季をあなた自身で決めた」と綴っている。

 また、敵チームの投手であるアスレチックスのクリス・バシットは、「大谷は球界最高の選手だ。投票は彼に非常にふさわしい『全会一致MVP』を与えた」とコメント。さらに、メジャー通算251勝を記録した元ヤンキースの投手、CC・サバシアは、「ショーヘイ!!!!!!!!!!!これまで見てきた中で最高の選手だ!」と興奮気味にその偉業を称えた。

 今回の大谷のMVP獲得については、現地メディアの予想通りの結果となった。すでにご存じだとは思うが、アメリカでは以前から、「今年のMVPは、大谷以外ありえない」と言われていた。そして、レギュラーシーズン終了後、現地メディアの関心は、「大谷は満票を獲得するか」に向いており、そしてまさにその通りとなった。現地では、球団やメディアは大谷の受賞を報じる際、必ず、「Unanimously」あるいは「Unanimous」(いずれも満場一致)とつけている。そして、この結果を「Well Deserved」(当然のこと)と評している。

 この「Well Deserved」という言葉は、受賞後ちょっとした“話題のワード”にもなった。現地のファンは当然のことながら、前述のトラウトや米大手『FOXスポーツ』でコメンテーターを務めるベン・バーランダー氏などの著名人も、祝福コメントに書くほどだ。

 では、この受賞に対して現地メディアはどう評価したのか。エンゼルスの地元紙『オレンジカウンティ・レジスター』は、この結果を次のように報じている。「大谷翔平の歴史的なシーズンは、誰もが望むフィナーレを迎えた」。そして、「大谷翔平のア・リーグMVP受賞は、まさにあなたが期待するものだった。そして、驚きでもあった」と述べている。

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