3月30日DeNA戦での内川聖一(C)朝日新聞社
3月30日DeNA戦での内川聖一(C)朝日新聞社

 今季は91試合出場、打率.218、4本塁打、18打点(10月24日終了時点)。10月10日のDeNA戦(横浜)で通算2000試合出場(史上54人目)を達成した後は、若手に出場機会を与えるため出場登録抹消された。来季も勝負どころでの代打起用が予想され同時にコーチ的役割も求められそうだ。NPB通算2000安打にもあと49安打と迫っている。立浪和義新監督を迎えることが濃厚で転換期のチームにとってレジェンドの存在は大きい。

 内川、福留ともに昨オフ、戦力外の形で移籍したのはかつてのように結果を出せなくなったからだ。そうなるとプレー以外の部分でチームに化学反応を起こす存在でなければ在籍する意味をなさない。福留に関しては将来の幹部候補に推す意見もあり中日に欠かせない人材のようだ。

「内川はこの先CS、そして日本シリーズ出場の可能性が残っている。調整を兼ねて出場中の宮崎・フェニックスリーグでは好調を維持している。ソフトバンク在籍10年で数多くの日本一を経験した優勝請負人の存在はここからのチームに大きい存在。ここで結果を出し影響力を示せれば周囲の評価は一気に高まる。『中日の福留』同様『ヤクルトの内川』になれる」(ヤクルト担当記者)

 CS通算10本塁打(CS歴代1位)、CS・MVP3回(CS歴代1位 11年、15年、17年)、日本シリーズMVP(14年)、日本シリーズ優秀選手(17年)という記録を持つ短期決戦男。昨年最下位からまさかの優勝争いをするヤクルトに01年以来の日本一があるとすれば、内川の活躍が必要な時も来るかもしれない。現状では福留に差をつけられた感もあるが、ここからの戦いで評価は大きく変わってくる。

 ポストシーズン出場があるならば来季契約の行方を踏まえ内川のプレーから目が離せない。そして立浪新監督誕生後、福留に対して何を求めるのかも気になるところである。秋風が寒くなり始め今シーズンも最終盤を迎えつつあるが、2人のベテランの動向に注目だ。