平昌五輪ジャンプ女子の表彰式で並ぶ(左から)2位のアルトハウス、優勝のマーレン・ルンビ、3位の高梨沙羅(C)朝日新聞社
平昌五輪ジャンプ女子の表彰式で並ぶ(左から)2位のアルトハウス、優勝のマーレン・ルンビ、3位の高梨沙羅(C)朝日新聞社

 平昌五輪2位のアルトハウスも昨季は総合9位ながらも大舞台に合わせてきそうな怖さはあるが、順当なら昨季一気に力を伸ばし、今季のサマーグランプリでも着実に表彰台に乗っているクラマーやクリズナ、エマ・クリネク(スロベニア・23歳、21年世界選手権ノーマルヒル優勝)、シルジ・オプセット(ノルウェー・22歳、昨季W杯総合4位)などの若手が高梨のライバルになりそうだ。

 ただ、北京五輪のジャンプ台は、昨季1月にテスト大会としてW杯とコンチネンタル杯を開催予定だったがコロナ禍でキャンセルになっている。今年12月4~5日のコンチネンタル杯は予定されているが、男女ともW杯と重なっているのでほとんどの選手はぶっつけ本番になりそう。コンチネンタル杯が開催されれはどんな条件になりそうなジャンプ台かという傾向も少しわかってくるが、選手たちは完全に白紙状態で臨まなければいけなくなりそうな状況だ。

 若手台頭の中でも着実にメダル圏内を維持している高梨だが、そんな条件での試合になれば、これまでの経験をうまくいかしたベテランならではの味を見せつけることができるかもしれない。(文・折山淑美)