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核家族化が進み、高齢の親が遠方に住んでいるという人は珍しくないでしょう。「電話での会話がかみ合わなくなってきた」「たまに帰ると家が散らかっている」など、気になることも。遠方の親を見守る具体的な方法について、『マンガで解決 親の介護とお金が不安です』(上大岡トメ著)の監修を務めたファイナルプランナー黒田尚子さんに聞きました。黒田さん自身、母親の遠距離サポートの真っ最中。さてそのコツは?
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ひと昔前まで「親の面倒は、同居している長男(とその嫁)がするもの」という暗黙の了解がありました。平成の初めでさえ、高齢者の4割は子や孫と三世代同居で暮らしていたのです。
しかし2019年の厚生労働省の調査によると、高齢者の世帯は(1)夫婦のみ(32.3%)、(2)一人暮らし(28.8%)、(3)親と未婚の子どものみ(20.0%)の順となり、三世帯同居はわずか9.4%にまで減少しています。
子どもが首都圏などで働き、親は地方で暮らす人も少なくありません。2000年に介護保険が始まったのも、このような時代背景があるからです。
つまり、遠距離介護はもうけっして珍しいことではないのです。高齢になっても親は親で住み慣れた場所で暮らし、子ども世代は自分の生活を維持しながら可能な範囲で親をサポートする……これが現代の介護のスタンダードといえるかもしれません。
頻繁に会えないからこそ、親の日常的な見守りは重要なテーマになります。「まだ介護なんて先」という段階から、見守り体制を構築していきましょう。
まず大切なのは、ご近所さんのネットワークづくりです。わが家の場合、私は千葉県在住、母は富山県でひとり暮らしです。私の兄と妹も、母の近くには住んでいません。ですから実家のご近所さんや親戚とは連絡先を交換して、いざというときのネットワークを事前につくっています。お世話になっていますから、帰省時には菓子折りを持参して挨拶まわりをするようにしています。