大谷翔平所属のエンゼルス、他球団に“劣る”補強戦略 今後は抜本改革も必要か (1/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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大谷翔平所属のエンゼルス、他球団に“劣る”補強戦略 今後は抜本改革も必要か

杉山貴宏dot.
エンゼルスの大谷翔平(写真/gettyimages)

エンゼルスの大谷翔平(写真/gettyimages)

 7月末はMLBにとって非常に大きな意味を持つトレード期限。プレーオフ進出、ワールドシリーズ制覇を目指すチームは短い残りシーズンで戦力を底上げしてくれる即戦力を求め、来季以降を見据えるチームは主力と引き換えに若手有望株を集める。前者だけを見れば刹那的な補強に思えるかもしれないが、長期的な視点に立てば重要なのはむしろ後者だ。

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 どのチームスポーツでもそうだが、「育てながら勝つ」というのは容易なことではない。本当に必要不可欠・代替不可能な選手を可能な限り長くチームに在籍させつつ、一方で世代交代によって新陳代謝をもたらしてチームを活性化させるのはGMら編成担当者にとって永遠の課題だろう。

 有力選手を獲得できれば一時的に戦力は上がるが、その代償として若手有望株を手放すことで傘下のマイナー球団の人的資源は枯渇していく。それはつまり、うまく育てれば低コストで大きな戦力となる生え抜き選手が出る可能性の低下を意味している。トレードでの補強では後者のリスクは避けられないため、見返りに獲得した大物選手たちが期待に応えてくれなかったら丸損。しかも彼らは短期間で退団していくため、翌年以降はさらに戦力が低下していくことになる。

 このじり貧状態に陥っているのが、大谷翔平選手の所属するエンゼルスなのだ。エンゼルスが最後にプレーオフに進出したのは2014年で、2016年以降は昨季まで5年連続で勝率5割を切っている。かといってシーズン100敗するほどどん底にいるわけでもなく、二刀流で大活躍中の大谷や現役最高の呼び声もあるマイク・トラウト外野手といった大物も在籍している。

 だがこの中途半端な状況が続いていることこそがエンゼルスが長期的展望を欠いている証拠だ。MLBでは主力の高齢化や成績低下などでチームのピークが過ぎたと判断されれば、在籍していたメジャー契約選手の大半を放出して若手有望株をかき集め、文字どおりゼロからチームを作りなおすこともある。そこまでいかずとも、年俸高騰のタイミングで惜しげもなく主力選手を手放すことは珍しくない。抜本的なスクラップ&ビルドが結果的に再建を早めることにつながることがあることは歴史が証明済みだからだ。


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