調子が上がらない中ではあったが、4月17日の楽天戦では今季第1号本塁打を田中将大(楽天)から放った。注目の相手に対して燃えたのだろう。気持ちがパフォーマンスを左右する典型的なタイプであり、パワーと打撃技術は衰えていないことを証明した。歯車が噛み合えば、まだまだ輝ける選手だ。

「今季は7番、5番、2番、6番と4番以外をたらい回しにもされている。本人も4番に大きなこだわりがあり屈辱だったはず。チームの低迷とともに札幌ドームの客足も減っている。中田が4番でガンガン打つことで、人気回復の起爆剤になる可能性もある。気持ち良く打たせてあげたい。画的にも映える、日本で4番が最も似合う打者ですからね」(関東地区テレビ局関係者)

「流行語大賞を狙っていた」と中田が笑った。昨年の開幕前、好調だった打撃を『レベチ(レベルが違う)』と表現した。惜しくも流行語大賞には選ばれなかったが、打撃技術とともに球界においての存在感が『レベチ』なのは間違いない。今年で32歳、まだまだ老け込む年齢ではない。今シーズンの残りを含め、今後も中田が日本ハムの4番として活躍する姿を見たい。