■助け合いの連鎖をつくっていこう

 朝の時間、雨の日に2人の子どもを前後に乗せて自転車をこいでいる母親や父親を、わりと頻繁に見かけます。

 そうした苦労をしている人たちは、ぜひ、私にとってのアズママのような助け合いサービスを探してみてください。

 子育てに特化しているわけではありませんが、各地の生協(生活協同組合)も同様のサービスを展開しているようですし、「エニタイムズ」という、地域の人との助け合いを支援するマッチングアプリもあるようです。ほかにも、住んでいる地域に特化したサービスやアプリもあるようですので、一度検索してみてはいかがでしょうか。

 サポートしてくださる方の手助けや言葉によって、疲れ果てているとき、心も体力的にも救われることは多いでしょう。

 それに、育児でやれることの選択肢を広げることだって、きっと可能だと思います。

 苦労が多い育児中こそ、「迷惑をかけない」という思考から、「遠慮なく人に頼ってしまおう」という考えにシフトチェンジするチャンスかもしれません。

 そして、自分の育児が落ち着いたら、別の人を助けてあげるという連鎖をつくっていけるといいな、なんて思うのです。

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杉山奈津子

杉山奈津子

杉山奈津子(すぎやま・なつこ) 1982年、静岡県生まれ。東京大学薬学部卒業後、うつによりしばらく実家で休養。厚生労働省管轄医療財団勤務を経て、現在、講演・執筆など医療の啓発活動に努める。1児の母。著書に『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』『偏差値29でも東大に合格できた! 「捨てる」記憶術』『「うつ」と上手につきあう本 少しずつ、ゆっくりと元気になるヒント』など。ツイッターのアカウントは@suginat

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