また、「その前に広告と炎上系や人種差別的な動画を規制するべきだと思うけどな。YouTube運営は間違った方向へ向かっている気がしてしまう。YouTubeが好きだからこそ心配」、「私は日本人ですが、YouTubeはこんな神曲を規制するよりももっと規制されるべき攻撃的な動画を規制するべきだと思います」などの指摘も多く見られた。

 YouTubeで2億回の動画再生を超えてから規制対象になった事例は極めて珍しい。音楽雑誌の編集者は「MVのない曲だけの動画は規制対象になっていません。歌詞ではなく、『夜に駆ける』のMVに問題ありと判断したのでしょう。大ヒットしたことで社会的影響を考えて規制に踏み切ったのかもしれませんが、このMVに影響を受けた人が命を落としたというケースが取り上げられたわけでもないし、ちょっと過剰かなとは感じます」と話す。

 YouTubeの運営も内容を吟味した上で決断したのだろう。ただ、視聴者が指摘するように差別発言を繰り返す動画や、公序良俗に反する犯罪まがいの動画が規制対象になっていないケースも多々見られる。YouTubeは世界中の人たちが視聴する人気の動画共有サービスだ。動画の規制対象となる「線引き」は今後も引き続き重要なテーマになるだろう。(梅宮昌宗)