心房細動の発作が続くと、心臓の機能が低下して心不全を発症することも懸念されるため、心拍数を抑える薬物療法(心拍数調整療法)も必要だという。

「心房細動の人の約3割は心不全を合併しますし、心不全の人の約3割は心房細動を合併しています」(清水医師)

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《バルーンアブレーション》
肺静脈入り口部を一度に治療する方法。冷却ガスを入れたクライオ、レーザーを照射するレーザー、生理食塩水を温めるホットの3種類があり、入り口部の大きさなどにより適応が異なる。

《抗凝固療法》
心房細動は脳梗塞を起こすリスクがあるため、血液をさらさらにする薬を服用する。アブレーション治療をおこなった後でも、脳梗塞のリスクがある場合は、予防として服用を継続することがある。

【取材した医師】
横浜市立みなと赤十字病院 不整脈診療科部長 山内康照医師
日本医科大学病院 循環器内科主任教授 清水 渉医師

(文/伊波達也)

※週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2021』より