「打撃は試行錯誤を重ね、ようやく自分の形を見つけつつある。守備に関してもチーム事情から内外野どちらをやるか流動的。本人は遊撃手へのこだわりがあるようだが、これは自分ではどうしようもない。まずは打撃で結果を残して、一軍に定着することがスタートになるだろう」(中日担当記者)

 昨秋、みやざきフェニックス・リーグでは、左投手からライト場外へ消える特大本塁打を放った。巧打だけでなく長打力があることも証明した。有望な若手が多い中日だけに、埋もれないためにも今年こそ結果を残したいところだ。

 そして、昨年最も飛躍を感じさせたのが藤原だ。

「まだ僕には出来ないですけど、追い込まれてからも柳田(悠岐・ソフトバンク)さんのようにホームランを打てるようなバッターを目指していきたい。三振を恐れずに、どんどん振っていければ」(藤原/1月24日)

 着実に成長し、目指すスタイルも定まりつつある。

 早くから戦力になることを期待された藤原は、1年目に開幕戦のスタメン出場(3月29日)を果たした。プロ初安打を放つなど見せ場は作ったが、その後は壁にぶつかり、4月7日以降は二軍で経験を積んだ。昨年は10月に一軍に昇格して、26試合に出場し、96打数25安打、3本塁打、10打点と手応えを掴んだ。チームがCS争いをする中で『本気の勝負』も経験できた。

「身体能力の高さは素晴らしいものがあった。課題は打撃で、自らのスタイルを模索し続けた。足を生かしたリードオフ役に固執せず、長打と出塁の両方を求めるようにした。柳田という良いお手本が見つかり迷いがなくなったようですね」(ロッテ担当記者)

「(柳田は)日本一の選手だと思う。間近で見てレベルの違いを感じた。あれくらいスケールの大きい選手になりたい」

 目標は『トリプル・スリー』を狙える完ぺきな打者。強打の1番打者誕生はロッテの優勝を現実に近づけてくれそうだ。

 そして、3人とは違いドラフトでは大きな話題とはならなかったものの、同じ世代でブレークの予感が漂うのがオリックスの太田。

次のページ
太田が世代で最も大成する選手に?