3年目の飛躍が期待される中日・根尾昂 (c)朝日新聞社
3年目の飛躍が期待される中日・根尾昂 (c)朝日新聞社

 小園海斗(広島)、根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)。

 18年のドラフト会議で大きな注目を浴びた高卒野手の3人。第100回夏の甲子園を盛り上げた逸材たちの中で、今シーズン誰が飛躍を遂げるのか……。またここへ来て、彼らと同じ年の太田椋(オリックス)も脚光を浴び始めている。

「家族ができてしっかりやらないといけないという気持ちです。キャンプは二軍スタートで悔しい気持ちがあるので、早く一軍の戦力になれるよう頑張りたいと思います」(小園/1月25日球団発表)

 20歳の決断からは、今年への思いが伝わって来る。

 兵庫の報徳学園からプロ入りし、1年目から58試合に出場。40安打、4本塁打、16打点をマークした。正遊撃手・田中広輔の不振も重なり、いきなりレギュラー奪取すら見え始めていた。しかし2年目の昨季は一軍でわずか3試合の出場にとどまった。加えてSNS上に私的画像が流失するトラブルにも巻き込まれた。チームも2年連続でBクラスに沈んだこともあり、ファンから厳しい声も聞かれた。

「1年目から数字以上の存在感を発揮し、要所で見せた野球センスが素晴らしかった。プロで何年かやっているような落ち着いたプレーを見せていた。昨年は少し壁のようなものに当たった。うわついた部分もあったのかもしれない。本人も反省すべきことは分かっているし、勝負の年になる」(広島担当記者)

 昨シーズンは一軍では結果が残せなかったが、ファームでは66試合に出場し、リーグ2位の打率.305、同1位の76安打を記録するなど、能力の高さを改めて見せた。今年のキャンプは二軍スタートとなったが、早い段階で一軍に合流することを期待したい。

 小園と同じく内野手でプロ入りした根尾は、守備位置も定まらず苦しい日々が続く。

「レギュラーを奪取するためには、まだまだ段階を踏むべきだというのはわかっているので、一段一段、しっかりと上って行くつもりです」(根尾/12月3日契約更改時)

 大阪桐蔭時代は投手と野手の『二刀流』で話題になり、ドラフトでは4球団競合末に中日入り。まだまだ育成の段階ではあるが、プロ2年間で一軍通算11試合出場で、23打数2安打という結果は物足りない感じもする。

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昨シーズン最も飛躍を感じたのは藤原?