とまあ、ジャニーズにおいて近藤の貢献は大きく、それゆえに厚遇もされてきたわけだが――。「スニーカーぶる~す」の発売からちょうど40年という12月、彼はじつに寒い状況に置かれている。不倫騒動により、芸能活動を無期限自粛。40周年記念で出演するはずだった歌番組もキャンセルすることになってしまった。

 かと思えば、田原にもさびしいニュースが。唯一の地上波レギュラーである「爆報!THEフライデー」(TBS系)の来春終了が報じられたのだ。ジャニーズから独立後、くすぶっていた彼にとってこの番組は貴重だった。彼のファンだった爆笑問題が「スペシャルゲストMC」として彼を立てる構図は、それなりに大物感をかもしだし、健在ぶりを示せていたからだ。

 ライブでのパフォーマンスが一部で評価されているとはいえ、またテレビで見られなくなってしまうのだろうか。

 とはいえ、ほかの40周年アイドルたちもほとんどが似たり寄ったりだ。

 河合奈保子は引退状態で海外暮らしだし、柏原芳恵が今年報じられたニュースは「事実婚の22才年上夫が白血病患い献身介護の日々」(女性セブン)というもの。これによると、彼女は不倫の末に結ばれた香港の監督兼俳優の世話をするため、芸能活動どころではないようだ。34年前には当時の皇太子殿下(現・天皇陛下)がコンサートを訪れ、バラを贈られるという栄誉にも浴したが、ロイヤルアイドルの「春」は厳しいものになっている。

 そんなふたりに比べれば、政治家になった三原じゅん子のほうが目立っていたりもする。ただ、40周年アイドルの出世頭、聖子は健在だ。9月には「関ジャム 完全燃SHOW」(テレビ朝日系)などで特集が組まれるなど、女王的ポジションにとどまっており、その意味はなかなか大きい。

 というのも、彼女はただのアイドルではなく、時代を象徴するスターだからだ。その健在は、彼女がもたらした時代の空気感が今も継続していること、つまり40年前と今とがわりとつながっていることの証しでもある。

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画期的だった田代まさしの発想