<ルール1>好きなものは食べていいが、満腹にはならないようにする

 普段は体のために避けている食材も、食べる機会が増えるかもしれません。正月くらいよいでしょう。長い目で見ると、ストレスをためないという意味で体に必要とも考えられます。ですが、満腹は避けましょう。なんと言っても摂取カロリー過剰は肥満の根本たる原因です。つまり、好きなものは食べてもいい、でも満腹になるまで食べるのはやめましょう、ということです。

<ルール2>食事回数は3回とする

 人の体は、血中の糖レベルが下がった時に、脂肪分解ホルモンが活性化して、脂肪からエネルギーを作りだす仕組みになっています。ところが一日じゅうダラダラと食べ続けると、食事によって上がった血糖値が下がる時間が短縮されてしまい、脂肪分解ホルモンの分泌量も比較的少なくなってしまいます。ですから、一日の中で何度も何度も血糖値を上げないようにするために、食事の回数は通常通りの一日3回にしておきましょう。

<ルール3>本当に暇なら散歩する

 お正月休みには、空白の時間ができがちです。家事をするでもなく、見たいテレビを見ているわけでもない、そんな空白の時間。その暇があるならば家の周りだけでも散歩してみてはどうでしょう。ジムに行ってしっかり筋トレをしましょうとは言いません。それでも最低限の活動量は確保していただきたい。ですので、本当にやることがなかったら気持ちよく散歩に出かけてほしいです。

(3)正月休み後は「正月休み前の生活に戻す」

 この期間のテーマは「正月休み前の生活に戻す」です。正月休み前の食事と運動習慣を保てば、ある程度一定の体重を維持できるはずです。ですから、以前の生活に戻すだけで、正月休みで増えてしまった体重も元に戻ると考えられます。正月太りを長く引きずってしまう人は、正月をきっかけにダラダラとした生活が続いてしまう人です。正月太り対策の最も重要かつ唯一のアクションは、以前の生活にいち早く戻すこと、それだけなのです。

 逆に、このタイミングで新しいダイエットに挑戦したりすることはオススメではありません。そのダイエットプランが体に合っているのかどうか正確に判断できないからです。まずは生活を元に戻して変化を見ましょう。それでもどうしても体重が戻らなかったときに初めて、新しいダイエットの追加を検討しましょう。

 今回は、正月太りに対する事前対策や事後対応策についてお伝えしました。ダイエットに最も必要なことはこのような“当たり前”に気づいて、何度も立ち返ることです。楽しいお正月を過ごしましょう!

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計太

計太

計太(けいた)/1989年、奈良県生まれ。大阪教育大学スポーツ科卒、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修了。専門は運動生理学。東京を中心にパーソナルトレーニングジム「ボクノジム」(https://bokuno-corporation.com/)を経営。論文の科学的データに自身の経験を組み合わせ、インスタグラムやツイッターなどで理論的かつ実践的なダイエットやトレーニングに関する情報を発信中。“2か月後の減量よりも1年後の健康”をテーマにしたYouTubeチャンネルは登録者11万人(2022年1月現在)と人気を集める。また、公式LINE(https://lin.ee/VJIfdbB)ではダイエットに役立つ情報や動画を無料配信中。

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