確かに“安かろう悪かろう”では困りもの。メンテナンスまで考慮すれば、多少値が張っても定評あるメーカー製のミニベロを選んだほうが安心・安全なのは間違いない。その上で所有欲も満たせるブランドは何か。

「ラインアップが豊富で手に入れやすいのは、折りたたみ自転車だとDAHON(ダホン)ですね。5万円台から20万円くらいまでの幅広い価格帯から選べます。折りたたまず10万円以内で購入できるものはBRUNO(ブルーノ)、RALEIGH(ラレー)、tern(ターン)ほか、多くの選択肢があります。サイズを多展開している製品もあるので、体格に合ったものを選ぶといいでしょう」

 デザインが好みでも体格に合わないミニベロを選ぶのは危険だ。この点でも専門店であれば用途などを相談しながら決めることができる。

「高級折りたたみ自転車ブランドはBROMPTON(ブロンプトン)とBirdy(バーディー)で20万円前後します。実用性を重視するならBROMPTON、走行性を重視するならBirdyというイメージです。最高級車に位置づけられるMoulton(モールトン)は20万円台後半から200万円以上となり、折りたたまないタイプと、前後でフレームを分割できるタイプから選べます」
 
 施錠したとしても高級車を駐輪場に放置するのは不安なので、折りたたんで室内に持ち込みたいと考える人は多いだろう。よって折りたたみがスムーズにできることも高級ミニベロの“性能”の一つといえそうだ。シティーサイクル(ママチャリ)並みに、いやそれ以上にスピードが出るのであれば安全対策も重要だ。

「転倒によるけがを防止するために、なるべくヘルメットを着用してほしいですね。通勤にもフィットする落ち着いたデザインの製品も増えていますので」
 
 流線形で極彩色のヘルメットには抵抗を感じるが、シンプルな帽子のようなデザインであれば冬のコート姿でも違和感なさそうだ。
 
 自転車通勤で密を回避し、休日はのんびりポタリング(自転車散歩)に興じる……こんな時こそ日常をアクティブに彩るミニベロと一緒に走り出そう。(取材・文/アエラムック編集部・杉澤誠記)