ドームだけどもドームじゃない? 西武本拠地が抱える“問題”は解決可能なのか (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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ドームだけどもドームじゃない? 西武本拠地が抱える“問題”は解決可能なのか

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埼玉西武の本拠地メットライフドーム (c)朝日新聞社

埼玉西武の本拠地メットライフドーム (c)朝日新聞社

 問題はアクセス面だけではない。建物自体の立地や構造条件から生じる、ドーム内の高温多湿状態だ。

 丘陵地帯を掘り下げて建設したため風通りが極端に悪い。夏場になると湿気が多く、試合中に外野の打球が霧で見えにくくなるほどだった。しかし屋根のなかった時期は、時折吹き込む風が心地良かった。また本塁打や勝利時の花火と相まり、夏はお祭り感覚で楽しめる環境だったのだが……。

 その後、気象面の変化などに対応するため、既存の球場に屋根をつけることを決定。外壁を先に作った後、屋根を吊り上げる方式で99年に現在のドームが完成した。

 球場周辺環境との調和を図るため、密閉式ではなく下部が開放されたものとなったのも斬新であった。「周囲の四季を感じながら、天候を気にせず野球を楽しめる」という当初の目論見は素晴らしかったが、現実はうまくいかなかった。場外からの風が遮断されたドーム内は以前にも増して高温多湿状態、特に夏場はサウナ風呂状態に陥っている。

 8月15日、リーグ3連覇に向けて厳しい戦いが続く西武に衝撃が走った。チームの主軸『おかわり君』こと中村剛也が熱中症でリタイヤを余儀なくされた。当日の試合前練習後、体調不良を訴え都内の病院で診察を受け、熱中症と診断されたのだ。

「暑さに強いと言われていた中村でしたから驚きました」と西武担当記者は語る。

 中村は生え抜き19年目のベテランでドームの暑さは長年経験して来た。その選手がダウンするほど、近年の状態は酷くなっている。

「細心の注意を払い、球団を挙げて対策を練っている。中村本人も『大阪の方が暑かった』と言うほど夏は好きなタイプ。原因はいくつかあるだろうが、年々、ドーム内の暑さが増してきている」(西武担当記者)

 16年からスタンド内に大型扇風機を設置しドーム内の空気を循環させている。また練習時間中などはバックスクリーン下を開放し、空気の入れ替えが行われている。

 またベンチ内には気化式冷風機や扇風機を設置。空調の充実やクラブハウス改修など、数年前に比べると格段の施設となった。しかしグラウンド上はどうしようもない。そこで長時間プレーすれば影響を受ける可能性は高い。


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