「夏場のドームは行きたくない」

 年間シートで球場に通い詰める西武ファンからも対策を求める声は強い。

「夏の甲子園で酷暑が問題になる。でも浜風が有名なように甲子園は風が強い。内野席には大きな銀傘もあり日射しも避けられる。スタンド下コンコースは日陰なだけでなく、寒いほど冷房もかけられている。観戦環境が良く、選手のみでなくファンにとっても『聖地』なのがわかる。ドームはナイターでも湿気などで不快度数は高い。球場外周などに色々なショップができて暑さはしのげるけど、その分、お金はかかってしまう。小さな子供がいる家族連れには、敷居が高くなってしまう恐れもある」

 国内最大級のグッズショップやカフェが新設されるなど、ファンとして楽しみな場所は増えたのだが支出は増えるそうだ。

「選手寮の建て替えや、老巧化した第2球場のリニューアルなど、選手のための施設も大きく改善されている。球場周辺には試合日を通じて楽しめる施設もできた。西武球団の強みはフットワークの軽さ。暑さ対策も本格的な冷房機能の導入などを検討している。あとはチームが継続して結果を残すこと。今年は出だしにつまずいて苦戦しているが、パ・リーグはCSシリーズも行われるので、まだまだチャンスはある。選手が周囲の期待に応える番ですね」(西武担当記者)

 黄金時代だった時期にあぐらをかき、しばらくは不人気球団となった。しかし抜本的な改革を進め、球界きっての先進的球団になりつつある。アクセスの悪さとドーム内の暑さに関しては、即効性のある対処は難しい。しかし、ここまで変革してきた球団が手をこまねいているはずはないと期待しよう。そして選手には再びの頂点を目指し、ここからの戦いに全力を注いで欲しい。