鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中

 放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、コロナ禍で増えた息子と2人の時間で気づいたことをつづります。

【写真】ごはんもふっくら、意外と重宝する土鍋

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 緊急事態宣言は解除しましたが、僕の参加しているテレビ番組の会議はほぼリモートのまま。「人数の多い全体会議は今後、ずっとリモートにしよう!」と言っている人もいたり、テレビの世界はコロナをきっかけに、色々と働き方が変わってきそうです。

 とはいえ、芸人である妻はロケの仕事が増えてきました。なので、妻が仕事に行き、僕は息子の面倒を見ながら家でリモート会議などをする日々。息子の保育園は、「6月19日まで、自粛してもらえるとありがたいです」と言っているため、どちらかが家にいられる状態がまだキープできているので、息子と2人でいる時間がここに来て増えました。

 妻が作っておいてくれたごはんを温めて、笑福に食べさせたり、会議したりと、あっという間に時間は過ぎていくのですが、日常のちょっとしたことで予定が大きく変わります。例えば、4歳の息子、笑福はたま~におしっこを漏らします。ゲームに夢中になりすぎて漏らしたり。先日はソファーの上で漏らしてしまい、こうなると大変です。拭くだけではダメです。匂いがつかないように色々処理する。これだけで、時間をけっこう食います。そのあとの予定が微妙にズレてくる。

 主婦業や育児って、小さな事件で時間が大きく変わってくることに気づかされる。ある日、妻が土鍋にスープを作っておいてくれました。ご飯を食べる時に、これをコンロで温めるわけですが、最近、ガスコンロで火をつけたまま忘れてしまうことが増えてしまいました。

 うちのコンロは時間がたちすぎると消えてくれるのですが、その日も、気づくと火が消えていた。ちょっと焦げ臭いなと思ってたんですよね。嫌な予感がして土鍋のふたを空けたら、卵野菜スープが焦げまくっていました。中身をすべてキッチンに捨てるしかない。作ってくれた妻に申し訳ないと思いながら、捨てると、土鍋の底が焦げ付いて真っ黒。たわしでこすってみたけど、全然取れない。やばい!まずい!妻が帰ってきたらめちゃくちゃ怒られる。

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鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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