当時はまだCDプレーヤーで曲を決めていましたが、余震でCDの曲が飛んだのを覚えています。が、結果、生で、真っ白なシンプルなスタジオで、視聴者のFAXを張っていくという構成の番組。最後に歌った「がんばりましょう」と「どうか届きますように」で、スタッフ全員の気持ちも熱くなったのを覚えています。

 そして今。「プロフェッショナル~」は、今、再放送するものを選んでいるようですが、なんとか、SMAPを放送してほしいと強く願っています。そして、こういう時だからこそ、フジテレビで放送した27時間テレビの最後のLIVE、スマスマで放送した「50曲ノンストップメドレー」とか、思い切って再放送してほしいなと思います。こういう時だからこそ。

 テレビからあの映像が流れるだけで、前を向ける人がたくさんいる。

 テレビには歴史がある。たくさんの人を勇気づけ励ましてきた貴重な映像がある。だからこそ、このタイミングで、SMAP以外のものでも、そういうものを放送することで、テレビの強さを、今、魅せることができるんじゃないかと思っています。

著者プロフィールを見る
鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

鈴木おさむの記事一覧はこちら