定年後「うつ」を避けるために50代の今、すべきこととは? 自衛隊メンタル教官に聞いた (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

定年後「うつ」を避けるために50代の今、すべきこととは? 自衛隊メンタル教官に聞いた

このエントリーをはてなブックマークに追加
疲労は3段階で進行する。とくに2段階の人は注意して「休む」時間を作らないと、つらい3段階(うつ)に進んでしまう

疲労は3段階で進行する。とくに2段階の人は注意して「休む」時間を作らないと、つらい3段階(うつ)に進んでしまう

下園壮太(しもぞの・そうた)/心理カウンセラー。メンタルレスキュー協会理事長。1959年、鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。陸上自衛隊初の心理教官として多くのカウンセリングを経験。その後、自衛隊の衛生隊員などにメンタルヘルス、コンバットストレス(惨事ストレス)対策を教育。「自殺・事故のアフターケアチーム」のメンバーとして約300件以上の自殺や事故に関わる。2015年8月定年退官。現在はメンタルレスキュー協会でクライシスカウンセリングを広めつつ講演などを実施。『心の疲れをとる技術』『人間関係の疲れをとる技術』『50代から心を整える技術』(すべて朝日新書)、『自信がある人に変わるたった1つの方法』(朝日新聞出版)など著書多数

下園壮太(しもぞの・そうた)/心理カウンセラー。メンタルレスキュー協会理事長。1959年、鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。陸上自衛隊初の心理教官として多くのカウンセリングを経験。その後、自衛隊の衛生隊員などにメンタルヘルス、コンバットストレス(惨事ストレス)対策を教育。「自殺・事故のアフターケアチーム」のメンバーとして約300件以上の自殺や事故に関わる。2015年8月定年退官。現在はメンタルレスキュー協会でクライシスカウンセリングを広めつつ講演などを実施。『心の疲れをとる技術』『人間関係の疲れをとる技術』『50代から心を整える技術』(すべて朝日新書)、『自信がある人に変わるたった1つの方法』(朝日新聞出版)など著書多数

 定年が射程距離内に入ってくる一方で、体力やストレス耐性の低下を実感しはじめる50代。「定年後にがっくりと気力をなくしてしまい、うつ状態になる人がいる」と聞くと、「他人事ではないな」と危機感を抱くかもしれない。

「定年を迎えたときと、うつ状態からのリハビリ期は、共通している部分がとても多いのです」と、元自衛隊メンタル教官で『50代から心を整える技術』の著者でもある下園壮太さんは言う。

【写真】下園壮太さん

 両者に共通しているのは、「目標の立て直し」が必要となること。「これまでのやり方では通用しない、変えていかなければいけない、という局面において重要なのは、目標ややり方を変えていくこと」。

 その際に、下園さんが最優先事項とするのが「疲労のケア」だ。しかし、現代人は疲労を軽んじ、そのケアを怠る傾向にあり、その結果、積もり積もった「蓄積疲労」によって人はうつ状態に陥っていく。

 疲れ? そんなの今さら言われなくても自覚できているよ、と思う人こそ、ここから先をしっかり読み進めてほしい。

*   *   *
■うつ支援で最優先にすべきは「疲労ケア」

「人は、論理よりも疲労や感情で動く」。これが人間の本質です。

 この人間の本質が理解できれば、他人、そして自分へのほとんどの誤解は解けて、不要な落ち込みや怒りもなくなる、と私は思っています。

 私はうつ状態の人やショックな出来事に直面した人を支援する際に、以下の手順でケアを行います。

(1)エネルギーを取り戻す疲労ケア
(2)怖かった記憶を落ち着かせるケア
(3)再び立ち上がって生活していくための自信のケア

 これを見てもわかるとおり、エネルギーを取り戻す「疲労ケア」は何よりも優先すべき事項なのです。人間が生き、考え、活動するために必要な根源的なパワーのみなもとを、私は「エネルギー」と定義しています。このエネルギーを失わせるのが「疲労」なのです。

■疲労は段階を追って進み、その人の性格を変える

 疲労を理解するための物差しとして、私は、「疲れた」「疲れていない」の二択ではなく、3段階に分けて理解することをクライアントにおすすめしています。


トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい