古巣でもさっそく“戦力”として貢献している松坂大輔 (c)朝日新聞社
古巣でもさっそく“戦力”として貢献している松坂大輔 (c)朝日新聞社

 14年ぶりに古巣・西武へ復帰を果たした松坂大輔。2月1日のキャンプイン以降、テレビ、新聞などで松坂の姿を見ない日はない。令和という新元号に変わっても『平成の怪物』はいまだ健在。ユニフォーム姿を見せただけでここまで盛り上がるのは、長嶋茂雄氏(巨人軍終身名誉監督)くらいだろう。

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 依然としてマイペース調整は続くが、見る限り身体も絞れてきている。ブルペンではセットポジションから実戦を意識した投球などを披露。若手投手たちはレジェンド右腕から早くも感銘を受けている。

 グラウンド内ではここまで順調にきている松坂の復活ロード。しかし、西武はビジネス面からもしっかりと計算しているようだ。

「今季の契約内容は年俸3000万プラス出来高払いの1年契約とみられています。つまり、最低3000万円を回収できれば良い。旬なうちにできるだけ早くモトを取りたいので、それまでは前面にプッシュしていく。松坂自身も神輿に担がれるのが好きなタイプです。今回は両方にとってウインウインの契約でしょう。近年グラウンド内外で成長を続ける西武はうまくやっています」

 長年西武を取材するスポーツライターはプロ球団として理想に近いと言う。

『松坂フィーバー』と言えば、記憶に新しいのが2018年、沖縄・北谷での中日移籍1年目。グッズなどが十二分に準備できない中、第1クールの5日間だけで前年の1カ月分に相当する約1000万円の売り上げがあったという。その後、中日はキャンプのグッズ販売戦略を見直し、大きな収入源となったほど影響力があった。

 一方、西武は中日の前例があるにもかかわらず、キャンプ地でのグッズ販売を最小限に抑えている。キャンプ地、宮崎・南郷スタジアムのグッズ販売はテント1つのこじんまりとしたスペースで、例年同様の規模だった。ただ、目立った新商品投入などはないなか、個別の選手アイテムとして1月末発売の松坂復帰記念グッズを販売。“松坂推し”というわけだ。

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