【6位】「大丈夫ですか!」 捕邪飛キャッチ直後、倒れた審判を介抱する紳士的な捕手!

・5月2日 楽天vsソフトバンク(福岡ヤフオクドーム)

 1対0とリードのソフトバンクは5回2死満塁で松田宣浩がバックネット方向に飛球を打ち上げた。捕手・嶋基宏が打球を追おうとすると、後方の牧田匡平球審が行く手を遮る形になったが、嶋も立ち止まるわけにはいかない。牧田球審は突き飛ばされるようにして仰向けに倒れ込み、頭と背中を強打した。

 嶋はそのまま打球を追いつづけ見事キャッチ。スリーアウトチェンジでピンチを逃れると、すぐさま牧田球審のもとに駆け寄り、「大丈夫ですか?」と心配そうに抱きかかえた。幸い大事に至らず、牧田球審は苦笑いしながら起き上がり、「アウト!」をコールしたあと、グラウンドに落ちていた帽子とマスクを拾い上げた。嶋の紳士的対応に、スタンドもほのぼのとしたムードに包まれた。(文・久保田龍雄)

●プロフィール
久保田龍雄
1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新刊は電子書籍プロ野球B級ニュース事件簿2019」(野球文明叢書)。

著者プロフィールを見る
久保田龍雄

久保田龍雄

久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。

久保田龍雄の記事一覧はこちら