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育成選手を「大量指名」でチームが強くなるんじゃないか説を検証

西尾典文dot.
ソフトバンク・千賀滉大 (c)朝日新聞社

ソフトバンク・千賀滉大 (c)朝日新聞社

 一方の巨人はどうだろうか。育成選手からのスター輩出では2005年入団の山口鉄也、2006年入団の松本哲也とソフトバンクの先を行っていたが、正式に現在の三軍が発足したのは2016年からである。ただ、事実上の三軍にあたる「第2の二軍」を創設したのはソフトバンクが三軍を創設したのと同じ2011年。そのため同様に2010年から2018年までの9年間に指名した育成選手51人のうち支配下登録された選手をカウントしたところ、以下のような顔ぶれとなった。

 岸敬祐、土田瑞起、長谷川潤、篠原慎平、増田大輝、青山誠、田中貴也、松原聖弥、坂本工宜、加藤脩平、山下航汰、堀岡隼人

 支配下登録された人数だけを見ると、ソフトバンクを上回る12人という結果である。しかし一軍のレギュラークラスは皆無で、かろうじて増田が今年戦力となったくらいである。加藤、山下、堀岡は今後が楽しみではあるが、ソフトバンクとはだいぶ差があることは間違いない。この期間の支配下指名された54人の成功選手も調べてみたら以下となった。

 沢村拓一、高木京介、菅野智之、小林誠司、田口麗斗、岡本和真、桜井俊貴、重信慎之介、中川皓太、大城卓三

 54人中10人が成功とカウントでき、成功率は18.5%となった。こちらもソフトバンクと比べると少ない数字である。また顔ぶれを見ても、沢村、菅野、小林、岡本、桜井は1位指名の選手である。1位が期待通りに主力となっていることは喜ばしいことではあるが、下位指名からの主力は、高木、田口、中川くらいというのは寂しい結果である。この点でも育成力に課題があると言わざるを得ないだろう。

 しかしそんなソフトバンクにならって、二軍の新本拠地を2023年に完成させることを発表。また現在の二軍本拠地であるジャイアンツ球場の内野グラウンドも大規模改修されることとなった。新たに三軍を新設する西武、オリックスも二軍施設の改修に手をつけている。このようなハード面の充実は成功選手を輩出するために必要な要素という認識は、確実に広がっていると言えるだろう。


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