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「盗塁刺すだけじゃダメ」 ソフトバンク甲斐が“キャノン”より大切にしてるもの

山岡則夫dot.
ソフトバンク・甲斐拓也 (c)朝日新聞社

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■重要なのはチームの意図『勝利』

「誰が投げる時でも同じですが、1球1球の投球に関して意図を考えなくてはいけない。それに基づいてサインを出して、投手が納得して投げる。バッテリー間の意志の共有。その中で最も大事にしなくてはいけないのが、チームとしての意図」

 甲斐が捕手として最も大事にしていることはリードであり、配球。『グラウンド上の監督』とも呼ばれ、野手の中で唯一、フィールドに対峙して構える。起こりうることすべてを予見し、サインを出さなければならない。そのベースにあるのはチームとしての意図だ。

「チームとしての意図は、何があってもその試合に勝つということ。仮に先発投手の調子が良くなくても粘って、試合を作らないといけない。試合が壊れてしまえば、試合に勝つ可能性も低くなる。味方打線の士気にも関わってしまう。先発投手の次に投げる投手がどんなに良い投球をしても勝てない。とにかくバッテリーで試合を勝てる方向へ持っていくことが1番大事なことになる。そのために先発投手のリードはもっとも重要」

 試合をつくること、が先発投手には求められる。その意図、意味は最終的に試合終了時にチームが勝利するということ。したがって捕手にとってはまず、先発投手のリードが重要な役割になる。

■投手の我、捕手の我、それぞれの狭間で

「リードをしてサインを出す時にはいろいろ考える。その時に投手の我、捕手としての我があって、どうしてもそれを優先したくなってしまう。その我を通して良い方へ結果が出れば良いし、気分も乗っていける。でも結果が悪かったりすることも多々ある。そこが葛藤というか……。『チームの意図=勝利』が最も大事だというのはわかっているんですが」

 チームの勝利が最大のミッションということは理解している。しかし野球人としてのエゴが出てしまうこともある。

「投手としての我は、これは投手としての性というか……。打者に絶対に打たれたくないという気持ち。これはどんな投手であろうが絶対に持っている。これはチームの勝利に直結する。また勝負球には絶対に自分の自信がある球を投げたい、という気持ちもある。これは仮に打たれてしまったとしても、自分自身で納得できる」


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