「井上尚弥は現時点で世界最高のファイター」米理論家トレーナーが指摘した死角とは? (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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「井上尚弥は現時点で世界最高のファイター」米理論家トレーナーが指摘した死角とは?

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杉浦大介dot.
井上尚弥 (c)朝日新聞社

井上尚弥 (c)朝日新聞社

スティーブン・エドワーズ(写真提供/杉浦大介)

スティーブン・エドワーズ(写真提供/杉浦大介)

――仮定の話ですが、あなたが指導する選手が井上に挑むとすればどんなファイトプランを練りますか?

エドワーズ:私が指導する選手がどんなタイプかによるので、その質問に答えるのは容易ではありません。井上のパワーに対処するのに、距離を取るべきと考える選手と、距離を詰めるべきと考える選手がいる。対処法を考えるために、まずその選手がどんな武器を持っているのかを知らなければいけません。


――それでは質問を変えます。井上に対抗するためには具体的にどのような武器が必要でしょうか?

エドワーズ:彼に立ち向かうために、まずフィジカル面で強靭でなければいけません。タフネスは必須です。また、井上はモーションなしでとてつもないパワーのパンチを振るってくるので、それに対処するだけの反射神経も必要でしょう。パワーパンチを打つための態勢を整わせないこともポイントになるため、井上のリズムを崩すだけの上質なジャブも必要。前に出るにせよ、距離を取るにせよ、優れたジャブを持っていなければ攻略は難しいはずです。


――井上のリズムを何とか崩すことが鍵になるのでしょうか?

エドワーズ:はい、ボクシングでは常にリズムが大事です。井上に関してユニークなのは、開始から1~2ラウンドで相手のリズムを掴んでしまうこと。それゆえに序盤から強打を叩き込むことが可能になっています。それを許さないために、ハイレベルのジャブで井上の体勢、タイミング、リズムを狂わせる作業が大切になってくるのです。


――それを長いラウンドにわたってやり遂げることは簡単ではないですね。ドネア戦でも井上が絶対有利と見られています。ドネアはジャブの良さで知られている選手ではないですが、今戦で勝機はあると思いますか?


エドワーズ:有利ではもちろんないですが、チャンスはあると思います。ノニトは確かにジャブに定評がある選手ではないですが、それでも歴史に名を刻むほどの王者です。井上はすごいパンチャーですが、ノニトも同様に素晴らしいパンチ力を持っています。この2人の現状での違いは、ノニトの方がより上の階級の選手との戦いを経験しているということです。ノニトがこれまでKOされたのは、フェザー級時代のニコラス・ウォータース(ジャマイカ)戦だけ。ウォータースはフェザー級でも大柄なサイズの持ち主でした。そんな選手との対戦を経験し、よりサイズに恵まれているのだから、ノニトにも勝機をあると考えます。(※注・ウォータースがWBA世界フェザー級王者だった2014年10月にドネアと対戦し、ウォータースが6回KO勝ち)



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