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感染症医が語る「バランスのよい食事を取っていればサプリメントはいらない!?」

連載「ワインは毒か、それとも薬か」

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岩田健太郎dot.#ヘルス
岩田健太郎(いわた・けんたろう)/1971年、島根県生まれ。島根医科大学(現島根大学)卒業。神戸大学医学研究科感染治療学分野教授、神戸大学医学部附属病院感染症内科診療科長。沖縄、米国、中国などでの勤務を経て現職。専門は感染症など。微生物から派生して発酵、さらにはワインへ、というのはただの言い訳なワイン・ラバー。日本ソムリエ協会認定シニア・ワインエキスパート。共著に『もやしもんと感染症屋の気になる菌辞典』、『ワインは毒か、薬か。』など

岩田健太郎(いわた・けんたろう)/1971年、島根県生まれ。島根医科大学(現島根大学)卒業。神戸大学医学研究科感染治療学分野教授、神戸大学医学部附属病院感染症内科診療科長。沖縄、米国、中国などでの勤務を経て現職。専門は感染症など。微生物から派生して発酵、さらにはワインへ、というのはただの言い訳なワイン・ラバー。日本ソムリエ協会認定シニア・ワインエキスパート。共著に『もやしもんと感染症屋の気になる菌辞典』、『ワインは毒か、薬か。』など

砂糖入りのソフトドリンクは健康によくないことは数々の研究からわかっている。砂糖は虫歯の原因になるし、糖尿病や心臓発作、痛風などが関連していると報告されている(写真:Getty Images)

砂糖入りのソフトドリンクは健康によくないことは数々の研究からわかっている。砂糖は虫歯の原因になるし、糖尿病や心臓発作、痛風などが関連していると報告されている(写真:Getty Images)

ワインは毒か、薬か。

岩田健太郎,石川雅之

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 しかし、このような古典的な事例は最近では珍しくなった。多くの飲食物においては、シンプルに要素の有無で健康になるかどうかは決まらない。

 ちなみに、ビタミンB1は麦のような食品からでも、ビタミン剤から取っても効果は同じだ。ビタミンCもレモンから取っても、サプリメントで取っても変わりはない。

 ここでも、自然か、人工物かは観念がもたらす不毛な議論だ。普通のバランスのよい食事を取っていれば、ビタミンB1であれ、ビタミンCであれ、十分健康に必要な栄養素は取れる。だから、わざわざお金を出してビタミンのサプリメントを買うのは不合理だ。

 近年、アメリカの医学界もビタミン剤を飲まないことを奨めている。サプリメント大好きのアメリカでもそうなのだ。

 脚気や壊血病と違い、現在の多くの病気はずっと複合的になっている。ある要素があるとかない、だけではその病気の全てを説明できない。

 最近は糖分、炭水化物が体によくない、という意見が強い。糖質制限ブームだ。なんでも、「自分は糖質制限しているから」とお寿司屋さんで寿司のネタだけ食べ、下のシャリを残す人までいるそうだ。

 健康以前に人としてのマナー的に問題だと思う。「客として金を払っているんだから」という意見も聞くが、そういう「カネさえ払えば何をやってもよい」という発想はなおさらマナーという観点からは好ましくない。

 日本のサービス業は世界トップクラスで、世界各国あちこち訪問すると「本当に日本のサービス業はていねいで気持ちいい応対をしているなあ」と感心する。しかし、そのことが客のマナーを悪くしているという側面もあると思う。

 横柄な態度で「俺は客だから」と店員に無礼な態度をとる人は日本に多い。特に中高年男性。サービスを受けたらせめて「ありがとう」くらいは言うべきだ。

 ぼくはしばしば海外に行くが、客が店員に「ありがとう」と感謝するのは当たり前の態度だ。日本人だけが横柄に店員と目も合わせずに、ぶすっと無言でサービスを享受している。

■過度の砂糖入り飲料は健康によくない

 話はズレたが、とにかく近年は糖質の評判は悪い。英国では砂糖入り飲料(ソフトドリンク)に税金をかけるようになった(Briggs A. Nature News. 2016 Mar 31;531(7596):551)。砂糖入りのソフトドリンクは健康によくないことは数々の研究からわかっている(Vartanian LR et al. Am J Public Health. 2007 Apr;97(4):667–75)。


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